各地の盆踊りなど「風流踊」ユネスコ無形文化遺産に登録決定 - Easy News

ユネスコは日本にっぽん時間じかんの30日にち午後ごご7時じごろ各地かくちで伝承でんしょうされてきた盆踊ぼんおどりなど、お囃子はやしにあわせて踊おどる日本にっぽんの民俗みんぞく芸能げいのう「風流ふりゅう踊おどり」を無形むけい文化ぶんか遺産いさんに登録とうろくすることを決きめました。

北きたアフリカのモロッコの首都しゅとラバトで開ひらかれているユネスコ＝国連こくれん教育きょういく科学かがく文化ぶんか機関きかんの政府せいふ間かん委員いいん会かいは日本にっぽん時間じかんの30日にち午後ごご7時じごろ、日本にっぽんが提案ていあんした盆踊ぼんおどりなど、お囃子はやしにあわせて踊おどる民俗みんぞく芸能げいのう「風流ふりゅう踊おどり」について審議しんぎしました。

文化庁ぶんかちょうは提案ていあんにあたって、「風流ふりゅう踊おどり」について盆ぼん踊おどりや念仏ねんぶつ踊おどりなど各地かくちの歴史れきしや風土ふうどに応おうじてさまざまな形かたちで伝承でんしょうされてきた民俗みんぞく芸能げいのうだとしています。

さらに、世代せだいを超こえて地域ちいき全体ぜんたいで伝承でんしょうされてきて、特とくに災害さいがいが多おおい日本にっぽんでは被災ひさい地域ちいきの復興ふっこうの精神せいしん的てきな基盤きばんとなるなど、文化ぶんか的てきな意味いみだけでなく社会しゃかい的てきな機能きのうもあるとしています。

そして審議しんぎの結果けっか、無形むけい文化ぶんか遺産いさんへの登録とうろくが全会ぜんかい一致いっちで決きまりました。

登録とうろくが決きまった「風流ふりゅう踊おどり」は24都府県とふけんの合あわせて41件けんの伝統でんとう行事ぎょうじをまとめたものです。

この中なかには、優雅ゆうがな踊おどりが披露ひろうされる秋田あきた県けんの「西馬音内にしもないの盆ぼん踊おどり」や、岐阜ぎふ県けんで伝つたわる太鼓たいこ踊おどりの「寒水かのみずの掛かけ踊おどり」、長崎ながさき県けんの「対馬つしまの盆ぼん踊おどり」などがあります。

このうち神奈川かながわ県けんの伝統でんとう行事ぎょうじ「チャッキラコ」は2009年ねんに単独たんどくで無形むけい文化ぶんか遺産いさんに登録とうろくされましたが、文化庁ぶんかちょうは今回こんかい、ほかの行事ぎょうじとあわせて提案ていあんし、まとめて1件けんとして登録とうろくされることが決きまりました。

このため日本にっぽん国内こくないの無形むけい文化ぶんか遺産いさんの数かずはこれまでと変かわらず、22件けんとなります。

登録とうろくが決きまったあとの演説えんぜつでユネスコ日本にっぽん政府せいふ代表だいひょう部ぶの尾お池いけ厚あつし之の大使たいしは「これらの儀式ぎしきの踊おどりのほとんどは、日本にっぽん各地かくちの非常ひじょうに小ちいさな地域ちいき社会しゃかいで実践じっせんされてきたものです。こうした踊おどりが世界せかい的てきに重要じゅうような遺産いさんとして認定にんていされたことは、それぞれの地域ちいきで保存ほぞんを担になう人々ひとびとを勇気ゆうきづけることにつながるでしょう」と述のべました。

関係かんけい者しゃからは喜よろこびの声こえ

秋田あきた県けん羽後うご町まちの「西馬音内にしもないの盆ぼん踊おどり」を含ふくむ日本にっぽんの民俗みんぞく芸能げいのう「風流ふりゅう踊おどり」がユネスコの無形むけい文化ぶんか遺産いさんへの登録とうろくが決きまり、踊おどりの保存ほぞん会かいや町まちの関係かんけい者しゃからは喜よろこびの声こえが聞きかれました。

西馬音内にしもない盆ぼん踊おどり保存ほぞん会かいの佐藤さとう寛ひろし悦えつ会長かいちょうは「感無量かんむりょうです。盆踊ぼんおどりは地域ちいきの宝たからであり登録とうろく決定けっていで世界せかいから注目ちゅうもくされることになると思おもうが、しっかりと伝統でんとうを守まもり継承けいしょうしていきたい」と話はなしていました。

また、羽後うご町まちの安藤あんどう豊ゆたか町長ちょうちょうは「念願ねんがんかなって世界せかいの盆踊ぼんおどりとなりとてもうれしい。後世こうせいに伝つたえていくため、踊おどり手しゅだけでなくかさや衣装いしょうなどを作つくる後継こうけい者しゃの育成いくせいなども応援おうえんしていきたい」と話はなしていました。

羽後うご町まちでは12月つき1日にちに登録とうろくの決定けっていを祝いわう横断幕おうだんまくが町まちの施設しせつなどに掲示けいじされるほか祝賀しゅくがセレモニーが行おこなわれ、踊おどりが披露ひろうされることになっています。

風流ふりゅう踊おどりとは

文化庁ぶんかちょうによりますと、風流ふりゅう踊おどりとは盆ぼん踊おどりや太鼓たいこ踊おどりなど各地かくちの歴史れきしや風土ふうどに応おうじてさまざまな形かたちで伝承でんしょうされてきた民俗みんぞく芸能げいのうです。

地域ちいきの人々ひとびとが世代せだいを超こえて参加さんかし、死者ししゃの供養くようや豊作ほうさく、雨乞あまごいなどの祈いのりを込こめて踊おどります。

風流ふりゅう踊おどりは2020年度ねんどにもユネスコの無形むけい文化ぶんか遺産いさんに提案ていあんされていましたが、審査しんさ件数けんすうの制限せいげんなどのため評価ひょうか機関きかんによる審査しんさにまで至いたりませんでした。

その後そのご、構成こうせいする民俗みんぞく芸能げいのうの件数けんすうを増ふやすなどして昨年さくねん3月つきに再ふたたび提案ていあんされ、登録とうろくが決きまりました。

林はやし外相がいしょう「地域ちいきの魅力みりょく発信はっしんに努力どりょく」

林はやし外務がいむ大臣だいじんは「登録とうろくされたことを大変たいへん喜よろこばしく思おもう。継承けいしょうと振興しんこうに取り組とりくんでこられた皆様みなさまに心こころからの敬意けいいを表あらわしお祝おいわい申し上もうしあげる。登録とうろくを機きに日本にっぽんの各かく地域ちいきの魅力みりょくが改あらためて注目ちゅうもくされることを期待きたいするとともに、魅力みりょくを世界せかいに向むけて発信はっしんするために引き続ひきつづき最大限さいだいげん努力どりょくしていく」とする談話だんわを発表はっぴょうしました。