太平洋戦争中の「
徴用」をめぐる
問題の
裁判で、1
審と2
審で
賠償の
支払いを
命じられた
三菱重工業の
特許権を
差し押さえるよう
原告側が
申し立てたのを
受けて、
韓国の
地方裁判所が
差し押さえを
認める決定を
出していたことがわかりました。
原告の支援団体によりますと、「徴用」をめぐる裁判の原告4人は、2014年と2015年に三菱重工業に対して賠償を求めて韓国で裁判をおこし、これまで1審と2審は三菱重工業に賠償を命じ、現在、最高裁判所で争われています。
こうした中、原告らは先月、韓国中部のテジョン(大田)地方裁判所に対し三菱重工業が韓国国内に持つ特許権の差し押さえを申し立て、3日、裁判所が差し押さえを認める決定を出したということです。
支援団体は声明で「韓国政府が、原告の訴訟趣旨をねじ曲げて『徴用』の問題の政治的解決を急いでいて、これ以上権利の行使を先送りする理由がない」としていて、韓国政府が先月発表した「徴用」をめぐる問題の解決策に対し、強く反発した格好です。
今回の決定を受けて原告側は債権回収の手続きを進めるものとみられますが、企業側は裁判所の決定に不服な場合は抗告の手続きをとることができます。
三菱重工「コメント差し控えたい」
今回の裁判所の決定について三菱重工業は「今回の個別具体的な内容については、係争中の案件であるためコメントを差し控えたい」としています。