鹿児島県出水市で
4歳の
女の子が
死亡し、
母親の
交際相手の
男が
暴行の
疑いで
逮捕された
事件で、
出水市は、
顔などにあざが
あるという
情報をもとに
暴行の
前日に
女の子と
面会したもののあざが
確認できなかったことなどから、
警察などに
連絡していなかったことが
分かりました。
この事件は、
出水市明神町の
住宅で、
先月27
日、
同居する
交際相手の
子どもの
大塚璃
愛來ちゃん(
4)の
頭を
殴ったとして、
建設作業員、
日渡駿容疑者(21)が、
暴行の
疑いで
逮捕されたものです。
璃愛來ちゃんは翌日、「風呂で溺れた」として病院に搬送されたあと死亡し、警察によりますと、死因は溺死とみられるものの、全身には傷があったということです。
7月から住んでいた出水市によりますと、先月5日、病院から、「女の子の顔などに数か所のあざがあった」という情報が寄せられました。
暴行の前日の先月26日、保健師と家庭児童相談員が4回目の訪問で母親と女の子に面会できましたが、あざは確認できず、母親が「子どもの様子に特に変化がない」と答えたことから、体の様子は詳しく調べず、警察や児童相談所にも連絡していなかったとしています。
出水市は、「これからどういった対応が必要か協議する方向で考えていたところだった。当時の対応を検証したい」としています。
警察が保護要請するも児相行わず
警察によりますと、璃愛來ちゃんが鹿児島県薩摩川内市に住んでいた際、4回にわたって夜遅くに1人で歩いているところを保護されたため、児童相談所は、警察から一時保護する必要があると2度、伝えられていたということです。
しかし、児童相談所によりますと、子どもが母親を嫌がるような様子も見られず、親子関係に問題もみられなかったとして、一時保護を行わなかったということです。
一方、親の元をたびたび離れていたことから、ネグレクト=育児放棄の認定をし、継続的に関与する方針を決めたと言うことです。
また、児童相談所は母親に交際相手がいることはわかっていたものの、詳細については把握していなかったということです。
県の中央児童相談所の佐多士郎所長は、「命が奪われたことを本当に残念に思うが、判断は適切に行ってきた」としたうえで、「母親とは別の人間が殴るという事件に、驚きと残念な気持ちだ。捜査の状況を見守りたい」と話しています。