軍事ぐんじ侵攻しんこう2年ねん 国連こくれん安保理あんぽり 欧米おうべいとロシア 再ふたたび非難ひなんの応酬おうしゅう

一方いっぽうで食料しょくりょう価格かかくの高騰こうとうなどの影響えいきょうを受うけるアフリカ各国かっこくからは交渉こうしょうによる速すみやかな事態じたいの打開だかいを求もとめる意見いけんも出だされ、各国かっこくの立場たちばの違ちがいも表面ひょうめん化かしました。

23日にちに開ひらかれた安保理あんぽりの閣僚かくりょう級きゅうの会合かいごうでは、はじめに国連こくれんのグテーレス事務じむ総長そうちょうが「国連こくれん憲章けんしょうと国際こくさい法ほうは戦争せんそうのない世界せかいを作つくる指針ししんだがロシアによるウクライナへの侵攻しんこうはその両方りょうほうを侵害しんがいした。われわれは2年間ねんかん戦たたかい2年間ねんかん苦くるしみ、国際こくさい関係かんけいは2年間ねんかん緊張きんちょうした。もう十分じゅうぶんだ」と述のべ、ウクライナの主権しゅけんや領土りょうどの一体いったい性せいを守まもる必要ひつよう性せいを訴うったえました。

会合かいごうにはイギリスのキャメロン外相がいしょうやフランスのセジュルネ外相がいしょう、日本にっぽんの辻つじ外務がいむ副ふく大臣だいじんが出席しゅっせきし、改あらためてロシアを非難ひなんしウクライナとの連帯れんたいを強調きょうちょうしました。

またウクライナのクレバ外相がいしょうは「未来みらいの世代せだいがこの時代じだいを振り返ふりかえったとき、なぜ1国こくが世界せかいの平和へいわと安全あんぜんを打ち砕うちくだいているのに国際こくさい社会しゃかいは行動こうどうしなかったのかと疑問ぎもんに思おもうだろう。平和へいわを望のぞむのであれば防空ぼうくうシステムや弾薬だんやくを供与きょうよしてほしい」と述のべ、各国かっこくに継続けいぞく的てきな支援しえんを求もとめました。

これに対にたいしてロシアのネベンジャ国連こくれん大使たいしは、ウクライナ東部とうぶのロシア系けい住民じゅうみんを守まもるための軍事ぐんじ作戦さくせんだという従来じゅうらいの主張しゅちょうを繰り返くりかえし、ウクライナと欧米おうべい各国かっこくを非難ひなんしました。

一方いっぽう、アフリカの理事りじ国こくからは、この2年間ねんかんに世界せかいの途上とじょう国こくが食料しょくりょう価格かかくの高騰こうとうなどの影響えいきょうを受うけてきたとして、ロシアとウクライナの双方そうほうに前提ぜんてい条件じょうけんなしで速すみやかに交渉こうしょうに臨のぞむよう求もとめる意見いけんも出だされ、軍事ぐんじ侵攻しんこうが長期ちょうき化かする中なか、各国かっこくの立場たちばの違ちがいも改あらためて表面ひょうめん化かしました。

辻つじ外務がいむ副ふく大臣だいじん「戦争せんそうを肯定こうていすることになってはならない」

日本にっぽんの辻つじ外務がいむ副ふく大臣だいじんは国連こくれん安保理あんぽりの緊急きんきゅう会合かいごうで「ロシアによるウクライナ侵略しんりゃくを最もっとも強つよいことばで非難ひなんする」と述のべたうえで「これはヨーロッパだけの問題もんだいでもロシアと西側にしがわの問題もんだいでもない。力ちからによる一方いっぽう的てきな現状げんじょう変更へんこうの試こころみは、世界せかいのどこであろうとも容認ようにんしてはならない」と強調きょうちょうしました。

会合かいごうの後のち、辻つじ外務がいむ副ふく大臣だいじんは記者きしゃ団だんの取材しゅざいに応おうじ「最終さいしゅう的てきにはロシアとウクライナの両者りょうしゃが交渉こうしょうのテーブルにつかないといけないのは事実じじつだが、そもそも戦争せんそうを始はじめるという最もっともしてはいけないことを、特とくに常任じょうにん理事りじ国こくが国際こくさい法ほうを犯おかして行いった行為こういを、少すこしでも肯定こうていすることになってはならない」と述のべ、軍事ぐんじ侵攻しんこうが長期ちょうき化かする中なかでも、ロシアによる国際こくさい法ほう違反いはんが正当せいとう化かされてはならないと強調きょうちょうしました。

50か国かこく以上いじょうの代表だいひょう “ロシア非難ひなん”の共同きょうどう声明せいめい

国連こくれん安保理あんぽりの緊急きんきゅう会合かいごうを前まえに、23日にち、欧米おうべいや日本にっぽんなど合あわせて50か国かこく以上いじょうの代表だいひょうが集あつまり、軍事ぐんじ侵攻しんこうを続つづけるロシアを非難ひなんしウクライナに連帯れんたいを示しめす共同きょうどう声明せいめいを発表はっぴょうしました。

共同きょうどう声明せいめいはウクライナのクレバ外相がいしょうが読み上よみあげ「ウクライナに対にたいする侵略しんりゃく戦争せんそうをやめ、国際こくさい的てきに認みとめられた国境こっきょう内ないのウクライナ領土りょうどからすべてのロシア軍ぐんを完全かんぜんかつ無む条件じょうけんに即時そくじ撤退てったいさせるよう改あらためて求もとめる」と強調きょうちょうしました。

また、共同きょうどう声明せいめいはイランやベラルーシ、それに北朝鮮きたちょうせんが、ロシアに継続けいぞく的てきに軍事ぐんじ支援しえんを行おこなっているとして非難ひなんし、すべての国くにに対にたいし侵略しんりゃく戦争せんそうを続つづけるロシアに武器ぶきを供与きょうよしないよう求もとめました。