そのうえでウクライナ側が求めている戦闘機については「ウクライナにF16戦闘機は現時点では必要ない」と述べ、今のところ供与する考えはないと強調しました。
また、出口戦略について「この春から夏にかけてウクライナが戦闘を優位に進め、強い立場でその後の交渉に臨めるようにしなければならない」と述べました。
そしてロシアが一方的に併合したウクライナ南部のクリミアや東部の一部の地域の扱いについては「ウクライナが決めることだ。ただ、そこに至るまでの段階があるかもしれない。すべてが一度に決着するわけではない」と述べ、交渉が段階的に進む可能性があるとの見方を示しました。
新たな切手のデザインに採用されているのは、バンクシーが去年11月、首都キーウ近郊の町で制作を発表した作品で、子どもが柔道着を着た大人を投げ飛ばしている様子が描かれています。柔道の愛好家として知られるロシアのプーチン大統領にウクライナが果敢に挑んでいる様子を描いたものではないかと話題を呼びました。 ウクライナの郵便局によりますと、切手は合わせて150万枚発行され、6枚の切手とポストカードなどがセットになった商品が1つ180フリブニャ、日本円でおよそ670円で購入できるということです。 売り上げの一部は、ロシアの侵攻で影響を受けた教育機関などの支援に充てられるということです。 キーウの郵便局には切手を買い求めようと多くの市民が列を作っていました。切手を購入した女性は「この切手は小さなウクライナが大きなロシアを打ち負かす象徴だと思います。今の状況をとてもよく表しています」と話していました。
この中でゼレンスキー大統領は「ウクライナのパートナーが約束を果たし、われわれ全員が課題を実行すれば、勝利は必然だ」と述べた上で欧米各国に戦闘機などさらなる兵器の供与を呼びかけました。 また中国が発表したロシアとウクライナに対話と停戦を呼びかける文書について「中国がウクライナのことを話し始めている。これは良いことだ」と指摘し、一定の評価をしました。そして「この先、どうなるかわからないが、次のステップ次第だ。中国がロシアに兵器を供給しないと信じたい。これが非常に重要だ」と述べて、今後の中国の出方を注視する考えを示しました。その上で、習近平国家主席と会談したい意向を示し「会談が両国にとっても世界の安全保障にとっても有益になる」と強調しました。 また、NHKの記者の質問にも応じG7=主要7か国の議長国を務める日本について「日本からの支援はこれまでも非常に重要なものだった。私は岸田総理大臣にウクライナを訪れるよう何度も打診している。いつになるかはわからないが訪問を心待ちにしている」と述べました。 記者会見ではゼレンスキー大統領が記者から求められて記念撮影に応じる場面もあり、ときおりユーモアも交えながらあわせておよそ2時間半にわたって質問に答えていました。
しかし、ロシア国内でも侵攻から1年にあわせウクライナで犠牲になった人たちを追悼しようと、警察に拘束される危険もあるなか、ウクライナにゆかりのある詩人の像などに人々が静かに花を手向ける動きがみられます。 ロイター通信が配信した映像では、首都モスクワ市内にあるウクライナの有名な詩人、ウクラインカの像の前で、訪れた人たちがウクライナの国旗と同じ色の青と黄色の花などを次々に手向けていました。中には像の前で涙を流す人もいました。
ただ、現地からの映像には、記念碑の近くに立っていた人が厳戒態勢を敷く警察官に囲まれ連行される姿も映っています。 ロシアの人権監視団体によりますと、ロシアでは24日、全国の14か所で少なくとも54人が拘束されたということで、団体は「人々は花を手向けたり、雪に文字を書いたりしただけだった」と非難しています。 ウクライナへの侵攻が長期化する中、政権側はロシア国内で反戦を訴える声や反発の高まりに神経をとがらせていて、情報統制などの抑圧をいっそう強めています。
集まった人たちは、からだにウクライナの国旗を巻きつけ「ロシアを国連から追い出せ」などと書かれたプラカードを持ち「ウクライナに正義を」とか「ウクライナに勝利を」などと声をあげていました。
冒頭、グテーレス事務総長が、「軍事侵攻は国連憲章と国際法のあからさまな違反だ」とロシアを非難したうえで「外交と説明責任が持続的な平和への道だ。流血を終わらせ和平に向けたあらゆる努力を促す必要がある」と述べ、事態の打開に向けた対話を呼びかけました。 このあと欧米などから軍事侵攻を非難する意見が相次ぎ、このうちアメリカのブリンケン国務長官は「プーチン大統領は、ウクライナ軍を撃破できないとわかると、今度はウクライナの人たちの精神を破壊しようと躍起になった」と述べ、ロシア軍が電力施設などウクライナの人々の生活を支えるインフラを標的にしていると、非難しました。また、日本の林外務大臣は、1年前、安保理会合が開催されている最中にロシアが軍事侵攻に踏み切ったことに触れ、「国連全体への侮辱で、いかに国連を軽視しているかを示している。日本は可能なかぎり最も強いことばで非難する」と述べました。 これに対しロシアのネベンジャ国連大使は、軍事作戦を改めて正当化した上で「西側が戦場に武器を送り込み続けていることが事態を悪化させている。ウクライナの領土からロシアへの脅威を軍事的に排除する以外に選択肢はない」と主張し、双方の激しい非難の応酬となりました。
この中で、プーチン大統領は、今月6日にトルコ南部で発生した大地震に対して、ロシアが引き続き支援を行う考えを伝えたということです。 さらに、プーチン大統領が今月21日に行った年次教書演説に関連して、ウクライナ情勢について意見を交わしたとしていて、ウクライナ侵攻を続けるロシア側の今後の考えを伝えたものとみられます。 これに対して、トルコ大統領府によりますと、エルドアン大統領はプーチン大統領が大地震による被害を受けたトルコに対する連帯を示したとして、謝意を伝えました。 そのうえで「ロシアとウクライナの戦争で、これ以上の死者と損失を出さないために公正な和平を築く必要がある」として、重ねて仲介を続ける用意があると伝えたということです。
参加者たちは、ウクライナ国旗を体に巻きつけたり、避難する人たちや破壊された住宅などの写真を掲げ「ウクライナに栄光あれ」などと声を上げていました。 去年10月にイギリスに避難してきた祖母と参加したウクライナ人の女性は「侵攻が始まってから、毎日、ウクライナで戦い、国を守っている兵士たちや私たちを助けてくれる人に感謝をささげたいと思い、ここに来ました」と話していました。
参加したウクライナ人の男性は「この戦争をなんとか終わらせたいと思い参加しました。ロシア国民には、立ち上がって、政府に戦争をやめろと声を上げてほしいです」と話していました。
特にイランについては、無人機などをロシアに提供するかわりにロシア側が防空システムやミサイルなどを供与しているとしたうえで「ロシアは戦闘機も提供するかもしれない。イランは攻撃用ヘリコプターなども購入しようとしている」と述べ、ロシアとイランの軍事協力が深まっていると指摘しています。 さらに「ロシアの巡航ミサイルの生産が滞っている。誘導システムに必要な電子部品を入手できていないためだ」と述べ、国際社会からの制裁がロシアの武器生産に影響を及ぼしているとしています。
集会には、SNSの呼びかけに応じた若者など、100人以上が参加しました。 参加者たちは、ロシア大使館の前で、防空警報のサイレンを大音量で流したり、ウクライナの国旗を持って周辺を行進したりして、抗議の意思を示していました。 UNHCR=国連難民高等弁務官事務所によりますと、ウクライナからモルドバに避難している人は今月19日の時点でモルドバの人口のおよそ4%に当たる11万人ほどに上り、厳しいインフレで市民生活が圧迫される中でも、避難民への支援が続けられています。
会場には、軍事侵攻に反対するロシア系の住民や、旧ソビエトのジョージア出身の住民も集まり、ウクライナへの連帯を示しました。 イスラエルは、隣国のシリアをめぐる安全保障の観点から、軍事侵攻を続けるロシアを非難しない立場をとっている一方で、軍事侵攻の開始以降、1万5000人のユダヤ系ウクライナ人が避難しているほか5万人のユダヤ系ロシア人が移住しています。
さらに「ロシアへの脅威をできるだけ遠く、たとえそれがポーランド国境まででも追いやる」と主張し、ポーランドと国境を接するウクライナ西部にいたる全土を占領する必要があるという強硬な考えを示したものとみられます。 メドベージェフ氏は、ウクライナ侵攻が始まってからこれまでも強硬な発言を繰り返しています。
引き渡されたのは、ポーランドが保有する「レオパルト2」の4両で、モラウィエツキ首相が首都キーウを訪れて発表しました。 モラウィエツキ首相と会談したウクライナのシュミハリ首相は、みずからのツイッターに、戦車を前に握手する2人の写真を投稿し「ウクライナを勝利に近づける決定的な一歩を踏み出したことに感謝する。私たちは戦車連合の拡大を待っている」と呼びかけました。 また、ドイツ政府は24日、ウクライナへ供与する「レオパルト2」の数を4両増やすと発表しました。 ドイツは先月、ドイツ軍が保有する「レオパルト2」14両の供与を決め、この戦車を保有するヨーロッパのほかの国と合わせて2個大隊、62両の供与を目指しています。 発表によりますと、ドイツが供与する戦車を増やすことによりスウェーデン、ポルトガルが供与する戦車と合わせて1個大隊を構成する31両がそろうということです。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻からちょうど1年と重なる今回の記念日には、ウクライナへ思いを寄せる声も市民から聞かれました。 友人たちとセレモニーに参加した女性は「今、ウクライナで何が起きているかを見て、私たちは一層、エストニアが独立した国であることをありがたく思っている」と話していました。 また、エストニアとウクライナの小旗を手に、両親と地方から参加した女性は「同じような経験をしているので、私たちはウクライナの人たちの苦しみを理解している。私たちにとってウクライナがこの戦争で勝つのはとても大事なことで、もしウクライナが負ければ次はエストニアがねらわれるかもしれない」と話していました。
ウォレス国防相は「ヨーロッパの国々が所有するロシアの戦闘機をウクライナに提供したら、ヨーロッパの同盟国にそれを補填(ほてん)する形でわれわれの戦闘機を供与し、同盟国のための安全を提供できる。これが、ウクライナが戦闘機からの恩恵を受けられる手っとり早い方法だ」などと述べました。 一方、ウォレス国防相は、空軍の主力戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」をウクライナに直接供与する可能性について「短期的には送るつもりはないが、可能性を排除したわけではない」と述べただけで、具体的には言及しませんでした。
ウクライナ軍は23日、ベラルーシと国境を接するウクライナ北部のチェルニヒウ州で「ロシア軍が『ウクライナ軍がベラルーシの領土を侵略した』と主張するような準備を行っているとする情報をつかんでいる」と発表しました。 ベラルーシのルカシェンコ大統領は今月16日、NHKなどの記者団に対し「ベラルーシへの侵略行為がないかぎり、ウクライナの領土に軍隊を送るつもりはない」と述べていて、ベラルーシが攻撃された場合は、ウクライナ侵攻に加わる可能性も示唆しました。 アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は23日、ロシアは、ウクライナ軍がベラルーシを攻撃したと主張する偽旗作戦を行うことで、ベラルーシを参戦に向かわせることや、ウクライナ軍部隊をウクライナの北部に固定させ東部の防御を弱体化させたいねらいもあるのではないかと分析しています。
ウクライナでバンクシーの切手の販売始まる
ゼレンスキー大統領が会見 “中国の出方を注視”
ロシアでも追悼の動き “少なくとも54人が拘束”
国連本部前で軍事侵攻に対する抗議活動
犠牲者への黙とうめぐっても応酬が 国連安保理
国連安保理の閣僚級会合で非難の応酬
プーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が電話で会談
イギリス ロシア大使館に向けてデモ行進
“ロシア イランや北朝鮮に頼らざるを得なくなっている” 米高官
隣国モルドバで侵攻に抗議する集会
イスラエル 住民がウクライナへの連帯示す
ロシア前大統領「勝利は必ず達成される」
ドイツ製の戦車「レオパルト2」 初めてウクライナに引き渡し
独立記念日のエストニア ウクライナへ思いを寄せる声も
英国防相 “ウクライナに戦闘機提供の同盟国に代替機を供与”
ロシアが“偽旗作戦” ベラルーシの参戦がねらいか