毒性どくせいが強つよく、摂取せっしゅすると腹痛はらいたやおう吐おうとのほか、めまいやけいれんなどの神経症しんけいしょう状じょうも出でて、成人せいじんの場合ばあい、およそ1グラムが致死ちし量りょうとされています。

かつてはネズミの駆除くじょに使つかう殺ころそ剤ざいなどに使つかわれていたため、薬局やっきょくなどで市販しはんされていましたが、現在げんざいは、殺ころそ剤ざいを含ふくめ市販しはんされているものにタリウムは入はいっていないということです。

また、摂取せっしゅしたときの症状しょうじょうについては「摂取せっしゅしてから2、3時間じかんたって体内たいないに吸収きゅうしゅうされると、自律じりつ神経しんけいに影響えいきょうを及およぼして、せきなどの症状しょうじょうが出でることもある」と話はなしています。

警察けいさつによりますと、去年きょねん10月つき11日にち、2人にんは京都きょうと市内しないの飲食いんしょく店てんで食事しょくじをしていました。

このあと、京都きょうと市し北きた区くの濱野はまのさんのマンションに移動いどうし、部屋へやで酒さけを飲のんでいたということです。防犯ぼうはんカメラの映像えいぞうでは、移動いどうしている間ま、濱野はまのさんに変かわった様子ようすはみられなかったということです。

日付ひづけが変かわって12日にちになると濱野はまのさんがせきをし始はじめ、朝あさになってもせきが続つづいていたことから、容疑ようぎ者しゃが濱野はまのさんの母親ははおやに連絡れんらくしたということです。

両親りょうしんが迎むかえに来きて病院びょういんに連つれて行いきましたが、症状しょうじょうが重おもく対応たいおうができないとして大阪おおさか府内ふないの総合そうごう病院びょういんに意識いしき不明ふめいの状態じょうたいで運はこばれ、3日にち後ごの15日にちに死亡しぼうしました。

症状しょうじょうを診みた医師いしが不審ふしんに思おもい「事件じけんかもしれない」と警察けいさつに通報つうほうしたということです。

濱野はまのさんの吐としゃ物ぶつからはタリウムが検出けんしゅつされ、警察けいさつが遺体いたいを詳くわしく調しらべたところタリウム中毒ちゅうどくによる重度じゅうどの呼吸こきゅう困難こんなんだったことがわかったということです。