一方で、「中国は両国関係の健全かつ安定した発展に向けて力を入れる。両国と世界に利益をもたらす正しい道をともに模索したい」と述べ、関係改善も呼びかけました。
さらに台湾について、「台湾問題をどう解決するかは中国人の問題であり、いかなる国も干渉する権利はない。中国とアメリカの関係において越えてはならない第1のレッドラインで、アメリカが本当に台湾海峡の平穏を望むなら、台湾を利用することをやめ、独立に反対して制止すべきだ」と述べ、関与を強めるアメリカを強くけん制しました。
また、日本との関係については「中国を封じ込めるための『新冷戦』に参加するならば、癒えていない両国の古い傷に新しい痛みが加わることになる。われわれは協力を強化し、世界経済の回復に勢いと活力を注ぎ込むべきだ」と、アメリカに追随しないようけん制しながら、協力を呼びかけました。
一方で、東京電力福島第一原発にたまる処理水を海水で薄めて海に放出する計画について「日本だけのことではなく、海洋環境と人類の健康にかかわる重大な問題であり、責任ある態度で問題をきちんと処理するよう求める」と述べました。
ロシアについて、「両国関係はいかなる国にも脅威を与えず、第三国の干渉や挑発も受け入れない。パートナーシップ関係は今後も高いレベルで発展すると信じている」と述べ、ロシアとの関係を重視する姿勢を示すとともに、欧米などを強くけん制しました。
そのうえでウクライナ情勢をめぐって、欧米がロシアへの軍事支援を懸念していることについて「中国は危機をつくる側でも当事者でもなく、どちらの側にも武器を提供していない」と強調しました。