ウクライナの首都キーウ郊外にある集落で11日、ミサイルの破片が住宅に落下し、35歳の男性とその4歳の息子が死亡しました。
この攻撃に関して、ゼレンスキー大統領は、北朝鮮製のミサイルが使われた情報があるとした上で、「専門家がミサイルの種類を正確に特定した。テロは常に打ち負かされなければならない」と述べて、強く非難しました。
NHKが13日現場を取材すると、住宅は原形をとどめておらずがれきとなっていたほか、地面には破片が落下してできたとみられる大きな穴があいていて乗用車も吹き飛ばされ、横転していました。
隣接する数軒の住宅も屋根や壁が壊れるなど被害が及んでいました。
近くに住む男性によりますと、ミサイルの破片が落下したのは多くの人が寝静まる深夜で大きな爆発音とともに爆風が吹くと、近くに住む人たちは一斉に叫びながら走って逃げたということです。
破片が落下した住宅には当時7人がいて、近隣の住民や救急隊などが5人を救出したものの、2人ががれきの中から見つかり死亡が確認されたということです。
男性は「すべてのものがバラバラになった。言葉では言い表せないし、人間の仕業とは思えない」と憤りをあらわにしていました。
ウクライナ側は、ロシア軍が今月6日に北朝鮮製の短距離弾道ミサイル「KN-23」をキーウ州内に4発発射したと発表するなど、ロシア軍は、キーウ郊外への攻撃に北朝鮮製のミサイルを相次いで使用したとみられます。