ブラジル旅客機墜落りょかくきついらく、原因げんいんは「着氷ちゃくひょう」か　３０年前ねんまえの事故じこと類似るいじ

９日ここのかにブラジルで起おきた旅客機りょかくきの墜落ついらくについて、３０年前ねんまえに起おきた旅客機りょかくきの墜落事故ついらくじことの類似性るいじせいを専門家せんもんかが指摘してきしている。

ボエパス航空こうくうの２２８３便びん（ターボプロップＡＴＲ７２型機がたき）は、パラグアイとの国境こっきょうに近ちかいブラジルのカスカベルからサンパウロ州しゅうグアルーリョスへ向むかう途中とちゅうで墜落ついらくした。操縦士そうじゅうしに対たいしては当時とうじ、高度こうど１万まん２０００～２万まん１０００フィート（約やく３６００～６４００メートル）での着氷ちゃくひょうに対たいする注意報ちゅういほうが出だされていた。

同機どうきは高度こうど１万まん７０００フィートの高度こうどを飛行中ひこうちゅう、制御不能せいぎょふのうになったと思おもわれる。

ＣＮＮが取材しゅざいした専門家せんもんかは少すくなくとも２人ふたりが、機体きたいに氷こおりが堆積たいせき（たいせき）して今回こんかいの惨事さんじを引ひき起おこした可能性かのうせいを指摘してきした。

ＳＮＳに投稿とうこうされた映像えいぞうには、機体きたいが水平状態すいへいじょうたいでスピンしながら地上ちじょうに落下らっかする様子ようすが映うつっている。前進ぜんしんする動うごきは見みられなかった。乗客乗員じょうきゃくじょういん６２人にんは全員ぜんいんが死亡しぼうした。

米連邦航空局べいれんぽうこうくうきょく（ＦＡＡ）によると、飛行中ひこうちゅうに着氷ちゃくひょうが起おきると翼つばさの上うえの気流きりゅうが乱みだれて操縦そうじゅうが困難こんなんになる。操縦不能そうじゅうふのうに陥おちいって立たて直なおしが不可能ふかのうな場合ばあいもある。

今回こんかいの墜落ついらくの原因げんいんについて、米国家運輸安全委員会べいこっかうんゆあんぜんいいんかい（ＮＴＳＢ）幹部かんぶだった専門家せんもんかは、着氷ちゃくひょうの可能性かのうせいが最もっとも大おおきいと話はなしている。

１９９４年ねん１０月がつ３１日にち、アメリカン・イーグル航空こうくうのＡＴＲ７２は米べいインディアナ州しゅうローズローンに墜落ついらくし、６８人全員にんぜんいんが死亡しぼうした。原因げんいんは飛行中ひこうちゅうの着氷ちゃくひょうだった。

この事故じこを受うけてＦＡＡは、ＡＴＲ７２の翼つばさの防除氷装置ぼうじょこおりそうちの改造かいぞうを義務付ぎむづけるとともに、操縦士そうじゅうしの着氷対応訓練強化ちゃくひょうたいおうくんれんきょうかを指示しじしていた。