テニスのラファエル・ナダル(38、スペイン)が19日、スペインのマラガで開かれたデビス杯の試合を最後に引退した。この日の準々決勝はナダルがボティク・ファンデザンスフルプ(オランダ)に敗れ、スペインは敗退した。
プロとして最後の試合を終えたナダルは23年のキャリアの幕を閉じ、目に涙を浮かべて観客の声援に応えた。引退セレモニーではロジャー・フェデラーなど名選手がナダルに拍手を送った。
試合はファンデザンスフルプが6―4、6―4で勝利した。
ナダルがデビスカップのシングルスで残した通算成績は29勝2敗。過去に唯一敗れたのは、2004年のイジー・ノバク(チェコ)戦だった。
「デビス杯は最初の試合で敗れ、最後の試合で負けた。だからこれで完結だ」とナダルは記者団にコメントしている。
ナダルの試合出場は3カ月ぶりで、スペイン代表として紹介された時から既に涙を流す観客もいた。ナダルもスペイン国歌の演奏を聴きながら涙ぐみ、観客からは「ラファ」の歓声が巻き起こった。
試合後の引退セレモニーでコートの中央に立ったナダルは、観客の声援に応え、長年自分を支えてくれたチームに感謝して、「僕はとても幸運だった。テニスのおかげで忘れがたい経験ができた」と回想。「自分はただ、いい人として、そして夢を追いかけて夢見た以上のことを達成した子どもとして記憶されたい」と語った。