壁に粘着テープで貼り付けられたバナナが2019年に12万ドル(現在のレートで約1860万円)で売れたとき、SNSは騒然となり、芸術の意味を問う昔からの議論が巻き起こりました。
しかし、アーティストのマウリツィオ・カテラン氏による「コメディアン」と題されたこの話題の作品は、ある収集家にとって堅実な投資であることが証明されました。米ニューヨークで20日に行われた競売会社サザビーズのオークションで、この作品の三つの「エディション」のうちの一つが予想を大きく上回る624万ドル(約9億6700万円)で売却されたのです。
サザビーズはこの作品の落札額を100万ドルから150万ドルと見積もり、80万ドルから入札を開始しました。
オークションの間、競売人のオリバー・バーカー氏はこの作品を「象徴的」かつ「破壊的」と評し、オークションでバナナを売るなどという「言葉を自分が言うとは思わなかった」と冗談を飛ばしました。