厚生労働省の
毎月勤労統計調査の
不正について、
特別監察委員会の
聞き取りの
対象となった
歴代の
統計部門トップの
幹部職員全員が、
調査結果の
数値がゆがんでいることを
知らなかったと
説明していることが
分かりました。
幹部が
問題を
把握せず、
長年にわたって
組織内で
不正が
放置されてきた
実態が
浮かび上がっています。
厚生労働省の
毎月勤労統計調査をめぐっては、
大規模な
事業所はすべて
調査する
決まりなのに、
平成16
年から
東京都内では
一部を
抽出する
方法が
取られ、
必要な
統計処理も
行われなかったため、
調査結果の
数値がゆがんでいました。
関係者によりますと、去年の問題発覚まで統計部門のトップを務めた幹部職員は12人いますが、特別監察委員会の聞き取りの対象となった全員が「数値がゆがんでいることを知らなかった」と説明しているということです。
このうちの1人で18日、国会に参考人招致された酒光一章元政策統括官は、ルールに反した抽出調査が行われていることは知っていたが、統計処理が行われていないことは把握せず、数値のゆがみは知らなかったと話しているということです。
また歴代の課長も、8人中5人が不正を認識していなかったと説明しているということです。
このうち不正が始まった当時の課長は、ルールに反した抽出調査を導入する決済をした記録が残っていますが「全く覚えていない」と答えているということです。
幹部が問題を把握せず、長年にわたって組織内で不正が放置されてきた実態が浮かび上がっています。