第2次世界大戦中に
いわゆる「
命のビザ」を
発給して
大勢のユダヤ
人を
救った
日本の
外交官、
杉原千畝をたたえてイスラエルに
植樹された
木々が
無断で
伐採されていたことが
分かりました。イスラエルの
政府系機関は
親族に
謝罪し、
改めて別の
場所に
植樹を
行う考えを
示しています。
第2次世界大戦中、リトアニア
駐在の
外交官だった
杉原千畝は、ナチス・ドイツの
迫害から
逃れるユダヤ
人のために
本国の
指示に
背いて
日本の
通過ビザを
発給し、
およそ6000
人の
命を
救ったとされています。
イスラエル側はこの功績をたたえるため、1985年、エルサレム近郊のベイト・シェメシュに松など合わせて400本を植樹し、記念碑を設置しました。
ところがその後、付近に集合住宅が建設された際に木々が無断で伐採され、記念碑も撤去されていたことが最近行われた調査で分かりました。
当時、植樹に立ちあった息子の杉原伸生さんは19日、現地を訪れ、「植樹は父が発給したビザでホロコーストを生き延びた家族と一緒に行い、子どもたちと同じように木々も育って森になってほしいという希望がありました。林や記念碑が跡形もなく消えてしまい非常に心が痛みます」と話していました。
植樹された木々を管理する立場にあったイスラエルの政府系機関は、伸生さんに謝罪の手紙を送るとともに、NHKの取材に対して、改めて別の場所に植樹を行う考えを示しています。