日本新闻: “脳には心臓の動き意識的に制御できる神経経路” 仕組み解明

“脳のうには心臓しんぞうの動うごき意識いしき的てきに制御せいぎょできる神経しんけい経路けいろ” 仕組しくみ解明かいめい

Jun 21, 2024 09:06

Furigana

心臓しんぞうは自律じりつ神経しんけいの働はたらきにより、個人こじんの意思いしに関係かんけいなく鼓動こどうを続つづけますが、脳のうには、心臓しんぞうの動うごきを意識いしき的てきに制御せいぎょできる神経しんけいの経路けいろが備そなわっていることを東京とうきょう大学だいがくのグループがラットを使つかった実験じっけんでつきとめました。

この研究けんきゅうは東京とうきょう大学だいがくの池谷いけがや裕二ゆうじ教授きょうじゅなどのグループが国際こくさい的てきな科学かがく雑誌ざっし「サイエンス」で発表はっぴょうしました。

心臓しんぞうは自律じりつ神経しんけいによって制御せいぎょされ、通常つうじょう、意識いしき的てきに動うごかすことができないとされていますが、グループは心拍しんぱく数すうの変化へんかを自分じぶんで測定そくていしながらだと意識いしき的てきに数値すうちを変化へんかさせられることに注目ちゅうもくし、こうした現象げんしょうが起おきる仕組しくみを調しらべました。

グループでは、ラットを使つかって心拍しんぱく数すうが下さがれば、報酬ほうしゅうを与あたえるという訓練くんれんを繰り返くりかえしたところ、5日にち後ごには心拍しんぱく数すうが通常つうじょうの半分はんぶん程度ていどに減へったということです。

このときの神経しんけいの活動かつどうを詳くわしく調しらべたところ、脳のうの中なかで意思いしの決定けっていなどに関かかわる場所ばしょと自律じりつ神経しんけいをつかさどる場所ばしょの間まに神経しんけいの経路けいろがあることをつきとめたということで、この経路けいろを通をつうじて、意識いしき的てきな指令しれいが心臓しんぞうを制御せいぎょする神経しんけいにまで伝つたわっているとみられるということです。