古田島投手は23日京セラドーム大阪で行われた西武戦で3点リードの8回、2アウトから3人目でマウンドに上がり、西武の代打・山野辺翔選手を5球でピッチャーゴロに打ち取り0点に抑えました。
これで古田島投手は初登板からの連続無失点が22試合となりプロ野球記録に並びました。
古田島投手はアウトを取った瞬間に手をたたき、ベンチに戻る際にはほかの選手たちと笑顔でハイタッチをして喜んでいました。
初登板から22試合連続無失点は3年前の広島・栗林良吏投手とおととしの楽天・宮森智志投手についでプロ野球史上3人目です。
名前の「成龍」はジャッキー・チェンさんにちなむ
オリックスのルーキー、古田島成龍投手は茨城県出身の24歳。
名前の「成龍」は香港の映画スター、ジャッキー・チェンさんにちなんでいます。
古田島投手によりますと母親の恵子さんがジャッキー・チェンさんのファンで、現地の表記が「成龍」だったことから名付けられました。
また出身の茨城県河内町が千葉県成田市と茨城県龍ケ崎市の間にあるため、2つの市からひと文字ずつを付けたということです。
古田島投手は茨城県の取手松陽高校から千葉県の中央学院大に進み、社会人野球チームの日本通運からことしドラフト6位で入団しました。
身長1メートル75センチで、最速152キロの威力のあるストレートを軸にカットボールやシンカーを織り交ぜて勝負する強気なピッチングが持ち味です。
バッターを抑えてベンチに引き上げる際はほぼ毎回、気持ちの表れとみられる雄たけびをあげています。
古田島投手はルーキーで開幕1軍をつかみ取り、4月6日にプロ初登板。
その後は徐々にチームがリードした場面でマウンドを任されるようになり、6月15日のヤクルト戦も0点に抑えて、初登板からの連続無失点を21試合としていました。
連続無失点22試合のうち半分以上の登板でピンチを迎えましたが長打を1本も打たれることなく、1勝0敗9ホールドの成績でプロ野球記録に並びました。
古田島「めちゃくちゃうれしい」
初登板から22試合連続無失点のプロ野球記録に並んだオリックスの古田島成龍投手は「めちゃくちゃうれしい」と喜びを語りました。
まずプロ野球記録がかかった8回2アウトからマウンドに上がる前の心境について「投げる可能性があると伝えられていたので準備をしていた。記録は頭の片隅にあった程度でそこまで意識していなかった」と振り返ったうえで「最初のバッターにフォアボールを出すことが多いので、初球を意識しながら一人一人しっかり投げることだけを考えてバッターに向かっていった」と話しました。
相手のバッターを5球で打ち取った瞬間については「めちゃくちゃうれしくてベンチにかえるとき、にやにやしてしまった」とうれしそうな表情で語りました。
また無失点を継続できている理由を自己分析し「プロ野球にはいいピッチャーやいいバッターがたくさんいる。自分はプロに入ったばかりで怖いもの知らずで、前向きな気持ちで投げ切れていることが大きい」と明かしました。
最後に初登板から23試合連続無失点のプロ野球新記録について聞かれ「自分たち中継ぎは、0で抑えてベンチに戻ってくることが答えだと思っているのでやることは変わらない。新記録に向けてプレッシャーを感じることなく投げ、その結果、達成できればうれしい」と話していました。