南米のベネズエラで
大統領選挙の
投票が
行われ、
現地の
選挙管理委員会は3
期目を
目指すマドゥーロ
大統領が
勝利したと
発表しました。
一方、
野党側は、
開票作業を
監視する
予定だった
野党関係者が
排除された
などと
主張し、
一部で
双方の
支持者の
衝突も
伝えられるなど、
緊張が
高まっています。
南米ベネズエラの大統領選挙は28日に投票が行われ、日本時間の29日朝から開票が始まりました。
ベネズエラの選挙管理委員会は29日、会見を開き、開票率80%時点の得票率は、
▽3期目を目指す反米左派のニコラス・マドゥーロ大統領が51.2%
▽主要野党の統一候補で元外交官のエドムンド・ゴンサレス氏が44.2%
になったとして、マドゥーロ大統領が勝利したと発表しました。
マドゥーロ大統領は首都カラカスで支持者を前に演説し「祖国が必要なあらゆる変革を実行するためみずからの生涯をささげることを誓う」と述べ、勝利を宣言しました。
一方、野党側は独自に行った調査の結果、ゴンサレス氏がおよそ70%を得票し、マドゥーロ氏はおよそ30%にとどまったとして「ゴンサレス氏の圧勝だった」としています。
今回の選挙をめぐっては、専門家などから選挙管理委員会を影響下に置くマドゥーロ政権が、公正な選挙を実施しないおそれが指摘されていて、野党側は、開票作業を監視する予定だった一部の野党関係者が排除されたなどと主張しています。
首都カラカスでは、双方の支持者の間で衝突が起きているとも伝えられていて、緊張が高まっています。
米 ブリンケン国務長官「国民の意思反映していない懸念」
アメリカのブリンケン国務長官は29日訪問先の日本で「われわれは発表された結果がベネズエラ国民の意思や投票を反映していないことに深刻な懸念を抱いている。すべての票が公正かつ透明性を持って集計され、選挙管理委員会がただちに野党や独立した監視員に情報を共有することなどが極めて重要だ。国際社会は注視しており、適切に対応する」と述べました。