まばゆいばかりの白塗りの家々、青いドームの教会、青く澄んだ空と海に恵まれたギリシャのサントリーニ島には年間340万人もの観光客が訪れると報告されている。これは、サントリーニ島の人口約2万人をはるかに上回る規模だ。
ハイシーズンのピーク時には、1万7000人ものクルーズ船の乗客が島に押し寄せ、中心街のフィラや、壮大な夕日で知られる北西端の街イアなどの人気スポットに直行する。フィルターなしでも完璧に映るその景観から「インスタグラムの島」というニックネームも付けられているほどだ。
狭い石畳の通りや絶壁のバルコニーは、夕日をバックに自撮りをしようとする観光客でびっしり覆われ、地元の人々は日常生活を送ることさえままならない。しかし、夜になると人混みは途絶え、タイムズスクエアからゴーストタウンに変わると不満を漏らす人もいる。