米ニュージャージー州で、空から落ちてきた魚のために一時的な停電が発生するハプニングがあった。電力会社は、猛禽(もうきん)類のミサゴが電線の上に魚を落とした疑いがあると説明している。
電力会社の広報によると、鳥が空から落とした魚が同州東部セアビルにある中継器の上に落下した。「動物の接触による停電はよくあることだが、魚は常習犯名簿には載っていない」とコメントしている。
12日に発生した停電は2時間近く続き、約2100人が影響を受けた。
セアビル警察のフェイスブックでは、冗談交じりに死んだ魚を「ギリガン」と命名。「容疑者」のミサゴについて、「最後に目撃された時は南へ向かって飛んでいた」と伝えた。
さらに、「意味なく死んだこの犠牲者を忘れてはいけない」「ギリガンは働き者で家庭的な男だった。何千もの子どもの父親だった」と付け加えた。
一方、電力会社は、セアビルの上空でランチを落としたミサゴに同情を寄せ、「お祭りの会場でアイスクリームを落としたことのある人なら、あの気持ちは分かるはず」とコメントした。
ミサゴは10年ほど前までニュージャージー州で絶滅の恐れがある種に分類されていた。
セアビル地域にはミサゴの繁殖地があり、電力会社は「我々は巣の調査や観察を含めて積極的にミサゴと猛禽類の保護活動を行っており、我々の設備の上や送電線に近すぎる場所にあるミサゴの巣は、厳格な手順に従って移動させている」と説明する。
2022年に実施されたミサゴの調査では、ニュージャーシー州内で営巣している733組のつがいが確認されていた。