世界せかい3大映画祭だいえいがさいの一ひとつ「ベネチア映画祭えいがさい」で、香港ほんこんを代表だいひょうする俳優はいゆうトニー・レオン氏し（61）が生涯功労賞しょうがいこうろうしょうを受賞じゅしょうしました。中国系ちゅうごくけいの俳優はいゆうで初はつの受賞じゅしょうとなります。

　イタリアで開ひらかれているベネチア映画祭えいがさいで2日ふつか、香港ほんこんの俳優はいゆうトニー・レオン氏しが金獅子生涯功労賞きんしししょうがいこうろうしょうを受賞じゅしょうしました。

　トニー・レオン氏しはウォン・カーウァイ監督かんとくの作品さくひんや「インファナル・アフェア」シリーズで知しられていて、1980年代ねんだいから2000年代ねんだいにかけてベネチア映画祭えいがさいの最高賞金獅子賞さいこうしょうきんしししょうの3作品さくひん「悲情城市ひじょうじょうし」「シクロ」「ラスト、コーション」に出演しゅつえんしていました。

　トニー・レオン氏しは授賞式じゅしょうしきに先立さきだって行おこなわれた記者会見きしゃかいけんで「ずっと欲ほしかった自分じぶんだけの金獅子賞きんしししょうをついに手てに入いれられる。誰だれかとシェアしなくても大丈夫だいじょうぶなんだ」とジョークを交まじえながら語かたっていましたが、授賞式じゅしょうしきでは感極かんきわまって涙なみだをこぼし、自身じしんを俳優はいゆうとして育そだてた香港映画界ほんこんえいがかいに感謝かんしゃを述のべました。

　また、トニー・レオン氏しは「感情かんじょうを抑おさえ込こんで育そだったが演技えんぎを通とおして自己表現じこひょうげんの方法ほうほうを見みつけた」と語かたりました。

　役作やくづくりについては、じっくり時間じかんをかけて準備じゅんびし、無意識むいしきに登場人物とうじょうじんぶつに入いり込こむようにしていると話はなしました。

　ハンガリーの鬼才きさい、エニェディ・イルディコー監督かんとくの新作しんさくでは神経科学者しんけいかがくしゃに扮ふんするためにたくさんの本ほんを読よみ、大学だいがくを訪おとずれて研究者けんきゅうしゃと会話かいわし、8カ月げつをかけて役作やくづくりをする予定よていだと述のべています。

　トニー・レオン氏しは最近さいきん、K−POPグループの「NewJeans」のミュージックビデオに出演しゅつえんしたことでも話題わだいになっています。

　今年ことしの金獅子生涯功労賞きんしししょうがいこうろうしょうはトニー・レオン氏しのほか、イタリアのリリアーナ・カヴァーニ監督かんとくにも授与じゅよされました。