JR東海によりますと、22日未明、東海道新幹線の豊橋駅と三河安城駅の間の上り線で、保守用の車両が基地に向かって走行していたところ、前で停車していた別の保守用の車両に追突し、双方の車両が脱線しました。
これにより、追突した車両に乗っていた2人が重軽傷を負いました。
22日は終日、浜松駅と名古屋駅の間の上下線で運転が取りやめられるなどダイヤが大幅に乱れ、JR東海は22日午後11時半ごろ、328本が運休し、およそ25万人に影響が出る見込みだと発表しました。
さきほど午前6時の始発から全線で運転を再開しました。
また、午前6時台に東京と新大阪を出発する「のぞみ」をそれぞれ2本ずつ臨時に増やして運行します。
今回のトラブルを受け、JR東海は22日夜、記者会見を行い、「夏休みも始まったところで大変な影響を与え申し訳ない」などと陳謝しました。
そのうえで、追突した保守用の車両ではブレーキ操作が行われたものの何らかの原因で速度を落とせなかったと説明していて、今後、詳しい原因を調べるとしています。
JR名古屋駅 始発は上下線とも予定どおり出発
JR名古屋駅の新幹線の改札付近では、23日早くから乗客が列をつくり、午前6時に改札に入れるようになると続々とホームに入っていきました。
JR東海によりますと、名古屋駅が始発の新幹線は上下線ともに予定どおり午前6時20分に出発したということです。
また、愛知県内の新幹線の各駅で目立った混乱はないということです。
22日、予定を変更して名古屋駅の近くのホテルに泊まったという50代の会社員の男性は「トラブルはしかたがないことで、きょうは通常どおりに運行してよかった」と話していました。
また、仕事で東京に向かう途中で名古屋駅付近のホテルに泊まったという神戸市の50代の会社員の男性は「仕事先が了解してくれたのできのうは東京に向かうのを諦めました。運転が再開したので安心しました」と話していました。
JR浜松駅 駅周辺で一夜を過ごす人も
JR浜松駅では、午前6時ごろ始発を待つ50人以上の人たちが列を作りました。
JR東海によりますと、22日夜は東京駅や名古屋駅などで列車ホテルが提供されましたが、浜松駅では提供がなく、駅周辺で一夜を過ごす人もいました。
子供の熱中症を警戒して急きょ、ホテルをとったという人や、駅の外で寝るなどして夜を過ごす人の姿もみられました。
横浜市から京都に子ども2人と旅行に向かう途中だったという女性は「子どもの顔が暑さで赤くなっていたのでホテルをとりました。すぐにホテルは満室になり外には多くの人が残っていて大変でした」と話していました。
三重県の自宅に帰るという40代の会社員の男性は「きのうの夜に浜松駅につきましたが、そのまま足止めになりました。駅のすぐ近くで一晩寝て過ごしましたが、こんなことになるとは思わなかった」と話していました。
JR豊橋駅 新幹線の改札付近 出入り口開くのを待つ人が列
JR豊橋駅の新幹線の改札付近では、23日早くから出入り口が開くのを待つ人たちが大勢集まり、列をつくっていました。
暑さをしのぐため、首の周りを保冷剤で冷やしたり、うちわであおいだりしながら、改札が開くのを待ち、午前6時20分頃に出入り口のシャッターが開くと続々と駅の構内に入っていきました。
三重県から横浜市の自宅に帰る途中で、22日、豊橋駅付近のホテルに滞在したという30代の男性は、「きのうの豊橋駅は、いつ雑踏事故が起きてもおかしくないくらいの混雑で、横浜に向かうのを諦めました。きょうは朝から仕事なので始発から運転が再開してよかった」と話していました。
東京に向かうという愛知県豊川市の20代の男性は、「新幹線は混雑するかもしれないと思い、朝早くに駅に来ました。運転が再開していて安心しました」と話していました。