国土交通省によりますと、
大雪の
影響で、
福井県内の
国道8号線は
坂井市とあわら
市の
間のおよそ
10キロの
区間で、
午後3時現在、
車やトラックおよそ
1500台が
動けない
状態になっているということです。
立往生が
続くと、マフラーが
雪で
塞がれ、
排気ガスが
車内に
流れ込むおそれがあり、
JAFなどが
注意を
呼びかけています。
福井県の
西川知事からの
災害派遣要請を
受けて、
金沢市にある
陸上自衛隊の
駐屯地の
先遣隊が、
午後3時15分にあわら
市の
現場に
到着したということです。
今後、
本隊の
部隊が
現地に
到着し
準備が
整い
次第、
現場付近の
除雪作業などを
行い
立往生の
解消に
向けて
取り組むほか、
食料などを
補給する
拠点を
設け、
身動きがとれない
人たちへの
支援を
始めることにしています。
過去に起きた立往生では
大雪で数多くの車が道路上で立往生する事態は過去にも繰り返し起きています。
去年1月、日本海側の大雪で、米子自動車道や鳥取自動車道などで、冬用タイヤやチェーンを着けていなかった車が動けなくなり、合わせて600台ほどが立往生しました。
平成26年2月には、関東甲信地方を中心とした大雪で、山梨県や群馬県など各地の高速道路や国道で合わせて1600台ほどの車が立往生しました。この時は、すべての車が動けるようになるまでに4日かかり、交通や物流に大きな影響が出ました。
大雪による立往生で、人命が失われたケースもあります。平成25年3月に北海道中標津町で雪で埋まって動けなくなった車の中で親子4人が一酸化炭素中毒で死亡しました。
一酸化炭素中毒に注意を
雪の影響で車が立往生した場合、マフラーが雪で塞がれ一酸化炭素中毒になるおそれがあるため注意が必要です。
先月12日には富山県射水市の会社の駐車場に止められた車の中で、60歳の男性が死亡しているのが見つかり、警察は、雪で車のマフラーがふさがれた結果、一酸化炭素中毒で死亡したと見て調べています。
JAFは立往生が続く場合、車のマフラー周辺だけでも除雪することが有効だと指摘します。JAFがボンネットまで車が雪に埋まったことを想定して行った実験では、エンジンをかけて5分後には室内の一酸化炭素の濃度が上がり始め、16分後には人体に危険を及ぼす濃度にまで上がりました。一方、マフラー周辺だけ除雪した車は濃度が上がることはありませんでした。
JAFは「マフラー周辺の除雪は有効だが、それでも排気ガスが室内に流れ込むおそれがあるため、長くとどまる際は防寒をしてできるだけエンジンを切ったほうがよい」と注意を呼びかけています。
また、立往生した車から離れると道に迷う危険があるほか、長時間外にいると体温を奪われ低体温症になるおそれもあります。
5年前の平成25年3月には北海道の湧別町で吹きだまりで立往生した車から避難しようとした親子が道路脇で倒れ、娘に覆いかぶさって吹雪から守ろうとした父親が死亡しました。
猛吹雪が予想される地域では、不要不急の外出は控え、やむをえず車で移動する場合には、防寒具やスコップなどを用意してください。