働き
方改革をめぐり、
安倍総理大臣はみずからが
先に
撤回した
国会答弁のもとになった
厚生労働省のデータの
比較について、
結果として
性格が
異なる
数値を
比較したのは
不適切だったと、
衆議院予算委員会で
陳謝しました。
働き
方改革をめぐっては、
安倍総理大臣が
先の
衆議院予算委員会で
裁量労働制で
働く
人の
労働時間についての
答弁を
撤回し、
厚生労働省は
19日、
答弁のもとになった
一般労働者と
裁量労働制で
働く
人のそれぞれの
労働時間の
調査方法が
異なり、
単純に
比較したのは
不適切だったと
謝罪しました。
20日の衆議院予算委員会で立憲民主党の長妻代表代行は「撤回した安倍総理大臣の答弁は虚偽答弁だったのか。データのねつ造であれば政策をゆがめる意図が働いたということで、大変なことだ。ねつ造でないと証明するため調査すべきだ」と追及しました。
これに対し安倍総理大臣は「私や私のスタッフから指示を行ったことはない。しかしながら、今般、結果として、性格の異なる数値を比較していたことは不適切であり、私からも深くおわびしたい」と陳謝しました。
また、先に撤回した国会答弁で引用したデータを詳しく把握していたのかを問われ、安倍総理大臣は「私は予算案について森羅万象を答える立場だが、すべてを私が詳細を把握しているわけではない」と述べました。
さらに、働き方改革の関連法案の国会への提出をやめるよう求められたのに対し、加藤厚生労働大臣が「労働政策審議会の議論を踏まえて法案を準備しており、準備が整い次第、提出したい」と述べたほか、安倍総理大臣は「法案の取り扱いは厚生労働大臣が答弁したとおりだ」と述べました。
このほか、厚生労働省の調査で、1日の労働時間が24時間を超えるという回答がどれだけあったのかを問われ、加藤大臣は事業所ごとの「平均的な人」では3件、「最長の人」では12件あったことを明らかにし「24時間を超えるのはあり得ず、間違いなのだろうと思う」と述べました。
自民 竹下総務会長「高校生ならわかる間違い」
自民党の竹下総務会長は記者会見で、「国会でのやり取りを聞いていて、小学生にわかるとは言わないが、高校生ならわかる間違いだと思ったので、猛省してもらわなければいけない。ただ、最終責任者は安倍総理大臣や加藤厚生労働大臣であり、役所が犯したミスを責任ある人たちが謝ったので、これで一段落だ」と述べました。
自民 高村副総裁「予算審議に影響ないよう」
自民党の高村副総裁は、党の役員連絡会で、「衆議院予算委員会では、厚生労働省の資料でいろいろ問題があるようだが、政府には、しっかり説明してもらい、国会提出前の法案にからむ問題で新年度予算案の審議に影響を及ばさないように、政府・与党一体となってやっていきたい」と述べました。
公明 山口代表「答弁撤回を重く受け止め、態勢立て直しを」
公明党の山口代表は記者会見で、「安倍総理大臣が答弁を撤回したことを、政府は、重く受け止め、誠実に丁寧に、態勢を立て直してもらいたい。法律そのものの必要性はあると考えており、国会できちんと政府が対応できるように態勢を整えて進めてもらいたい」と述べました。