5年前の
3月2日、
北海道湧別町で、
猛吹雪の
中、
当時53歳の
父親の
行方がわからなくなり、
翌朝、
小学生の
娘を
抱きかかえるようにして
死亡しているのが
見つかりました。
親戚の
男性が
NHKの
取材に
応じ「
助かった
娘は
中学校で
生徒会長を
務めるなど
元気に
暮らしています」と
近況を
語りました。
5年前の
2日、
北海道東部は
低気圧の
影響で
猛吹雪となり、オホーツク
海側の
湧別町では、
当時53歳の
岡田幹男さんが
車で
娘を
迎えに
行ったまま
行方がわからなくなりました。
岡田さんは翌朝、車から300メートルほど離れた場所で、9歳だった小学生の娘を抱きかかえるようにして死亡しているのが見つかりました。
当時の状況について、岡田さんの親戚で、行方不明になった日の午後3時半ごろに電話で連絡を受けた村川勝彦さん(72)がNHKの取材に応じました。
村川さんによりますと、岡田さんは当時、「車が雪にはまって動けなくなった」と話し、村川さんは「消防や町に連絡して救助に向かうので待っていてくれ」と呼びかけたということです。
その後、繰り返し電話をかけても岡田さんには通じず、村川さんは「寒さに耐えられなくなって車の外に出たんだと思うが、車内にいたほうが安全だと、もっと強く伝えるべきだったかもしれない」と話しました。
そのうえで村川さんは「岡田さんは娘を溺愛し、酒を飲むといつも娘の名前を入れた替え歌を歌っていた。生き残った娘は『父親は亡くなる直前まで歌を歌っていた』と話していた。何とか娘を守りたいと必死だったんだろう」と振り返りました。
助かった娘について村川さんは「当時、全国の皆さんから支援をいただいたおかげもあって、中学校で生徒会長を務めるなど元気に暮らしています。彼女がこのまま元気に成長してくれることを祈っています」と話しました。