5大会連続出場の森井選手は、2番目にスタートし、持ち味のなめらかな滑りでスピードに乗って、銀メダルを獲得しました。
森井選手は、今大会男子で初めてのメダルで、2006年のトリノ大会から4大会連続での銀メダル獲得となります。
ソチ大会のこの種目で金メダルを獲得した狩野亮選手は序盤で大きくバランスを崩し、途中棄権でした。
このほか日本勢は、ソチ大会のこの種目で銅メダルを獲得した鈴木猛史選手が9位、44歳の夏目堅司選手は途中棄権でした。
金メダルはアメリカのアンドリュー・クルカ選手、銅メダルはニュージーランドはコーリー・ピータース選手でした。
森井 5大会連続出場のベテラン
アルペンスキー男子の森井大輝選手は東京都出身の37歳。
高校2年生の時に、オートバイの事故で両足が不自由になりました。
リハビリ中に長野パラリンピックをテレビで見たことがきっかけでチェアスキーに取り組み、2002年のソルトレークシティー大会から5大会連続の出場です。
滑らかなターンが持ち味で滑降から回転まですべての種目で世界トップクラスの滑りができるオールラウンダーです。
ワールドカップで、昨シーズンまで総合2連覇に輝きましたが、パラリンピックでは銀メダルが最高です。
森井選手は、気温が高く雪が緩んで実力が出せなかったソチ大会の反省を生かしてピョンチャン大会に向けて、トヨタ自動車が開発に参加した新たなチェアスキーを準備、どんな雪質の斜面でも対応できるよう整えてきました。
森井「残りのレースで金を」
銀メダルを獲得した森井大輝選手は「4大会連続で銀メダルということで、残りの4レ-スで金メダルを取りたいと思います」と苦笑いしながら話しました。
そのうえで、レースについて「前半で大きなミスをしましたが、後半はラインをタイトに絞ったのでそこがよかったのかなと思います。まだ上があるということでがんばっていきたい。日本勢としては、上々の立ち上がりと思いますがまだまだメダルを取れると思うので期待してほしいです」と話しました。
9位の鈴木 今後の種目で巻き返し誓う
9位だった鈴木猛史選手は「僕としては悪い滑りではなかったが、上位には全く及ばず、やはり悔しい。これからも出場する種目があるので、諦めずに、笑顔を忘れずにスタートしたい」と話し、2大会連続の金メダルがかかる男子回転での巻き返しを誓っていました。
連覇目指した狩野は気持ち切り替える
このクラスで2連覇を狙った狩野亮選手は途中棄権となりました。
狩野選手は「きょうは、悔しい思いしか残っていない。公式練習で転倒して、コースを滑り切ることができず、難しい状況だった」と悔しさをにじませていました。
そのうえで、3連覇がかかる11日のスーパー大回転に向けて、「もうやるしかないので、しっかり滑りたい」と気持ちを切り替えていました。
夏目「思ったより雪が固く判断誤った」
途中棄権となった夏目堅司選手は「コースアウトをして本当に申し訳ない気持ちです。経験不足のコースで、思ったより雪が固くてスピードが出てしまい、判断を誤ってしまった。まだチャンスはあるので次はいい滑りができるよう気持ちを切り替えて頑張ります」と話していました。