9月つきも暑あつい？ “残暑ざんしょバテ”対策たいさくどうすれば

体調たいちょうを崩くずしてしまった、という方ほうもいたのではないでしょうか。

暑あつさは9月つきも続つづく見通みとおしですが、日にち中ちゅうと朝晩あさばんの寒暖かんだん差さも出でてくるこれからの時期じきにはこれまでと違ちがった注意ちゅういも必要ひつようになります。

どう過すごしたらいいのでしょうか。

“残暑ざんしょバテ”に注意ちゅうい？！

9月つきに入はいり、専門せんもん家かはこれからの時期じきの過すごし方かたとして注意ちゅういが必要ひつような点てんがあると指摘してきしています。

それが、“残暑ざんしょバテ”です。

谷口たにぐち医師いし

例年れいねん、「夏バテなつばて」とか「残暑ざんしょバテ」という言葉ことばで言いわれることがありますけれども暑あつさに備そなえた対策たいさくによって逆ぎゃくに、体調たいちょうを崩くずしやすくなってしまうことがあります。

谷口たにぐち医師いしが指摘してきする「残暑ざんしょバテ」の主おもな症状しょうじょうです。

熱中ねっちゅう症しょうになってしまったときは冷つめたい物ものをとるべきですが、私わたしたちの胃腸いちょうにある消化しょうか液えきは37度どという体温たいおんに近ちかい状態じょうたいでよく働はたらくようにできているので、冷つめたい物ものをとり過すぎることで消化しょうか酵素こうその働はたらきを低下ていかさせてしまうおそれがあります。

また、必要ひつよう以上いじょうにエアコンが効きいた部屋へやに長時間ちょうじかん居い続つづけてしまうと、自律じりつ神経しんけいがうまく働はたらかなくなり、体調たいちょう不良ふりょうにつながります。

このような影響えいきょうで、胃腸いちょう障害しょうがいや便通べんつうが悪わるくなったり睡眠すいみんの質しつが低下ていかしたりして、免疫めんえきが下さがって感染かんせん症しょうなどの病気びょうきにかかりやすくなる可能かのう性せいがあります。

ことしの記録きろく的てきな暑あつさ 街まちの人ひとは

記録きろく的てきな暑あつさとなったこの夏なつについて、東京とうきょう 新橋しんばしで聞きいてみると…。

40代だい女性じょせい(1歳さい半はんの子こどもが熱中ねっちゅう症しょうに)

「子こどもが夕方ゆうがたに夏なつ祭まつりに行いったあと汗あせが止とまらず熱ねつが出でて吐はいたりもしました。とても怖こわかったです。それからは保冷ほれい剤ざいを持ち歩もちあるく対策たいさくをしています。クーラーもつけっぱなしです」

20代だいの会社かいしゃ員いん男性だんせい（通勤つうきん途中とちゅうに倒たおれた経験けいけん）

「熱中ねっちゅう症しょうになって電車でんしゃの中なかで倒たおれてしまいました。意識いしきがなくなってお客おきゃくさんや駅員えきいんさんに運はこばれました。びっくりしました」

暑あつさで熱中ねっちゅう症しょうを経験けいけんしたという声こえも聞きかれました。

9月つきも暑あつさは続つづく

9月つきも暑あつさは続つづきます。

今週こんしゅう末まつにかけては、気温きおんが上あがる見込みこみで、気象庁きしょうちょうは「高温こうおんに関にかんする気象きしょう情報じょうほう」を発表はっぴょうして、熱中ねっちゅう症しょうに注意ちゅういするよう呼よびかけています。

東日本ひがしにっぽんでは6日にちから7日にちにかけて、西日本にしにほんでは8日にちにかけて、最高さいこう気温きおんが35度ど以上いじょうの猛暑もうしょ日びとなるところがある見込みこみです。

各地かくちの日にち中ちゅうの予想よそう最高さいこう気温きおんは、

▽名古屋なごや市しでは6日にちから8日にちにかけて36度ど

▽大阪おおさか市しと広島ひろしま市しでは7日にちが35度ど

▽高松たかまつ市しでは6日にちから8日にちにかけて35度どなどとなっています。

このほか、

▽東京とうきょうの都心としんでは6日にちから7日にちにかけて34度ど

▽仙台せんだい市しでは6日にちが33度どと予想よそうされていて、

平年へいねんよりも4度どから6度どほど高たかくなっています。

近ちかくへの買い物かいものでも熱中ねっちゅう症しょうの危険きけん

8月つきには、高齢こうれいの男性だんせいが近所きんじょに買い物かいものに出でかけた際さいに急きゅうに倒たおれて搬送はんそうされ、熱中ねっちゅう症しょうと診断しんだんされたケースも。

東京とうきょう 世田谷せたがや区くに住すむ木村きむら聡子さとこさんによりますと、近ちかくのコンビニへ1人にんで買かいものに出でかけた80代だいの父親ちちおやが、自宅じたくのマンションのドアの前まえでうずくまっているのを木村きむらさんが見みつけ、その後そのご、救急きゅうきゅう車しゃで病院びょういんに搬送はんそうされました。

父親ちちおやは、帽子ぼうしをかぶり長袖ながそで長ちょうズボンで肌はだを露出ろしゅつしないようにしていて、屋外おくがいに出でていたのはコンビニまで往復おうふくする20分ふん程度ていどでした。

しかし、この日ひ、午前ごぜん10時じ時点じてんの東京とうきょう・都心としんの気温きおんは32.6度どと厳きびしい暑あつさとなっていて、コンビニまでの道みちには日陰ひかげがほとんどなかったほか、父親ちちおやは歩行ほこうに手押ておし車しゃが必要ひつようなためふだんあまり歩あるいておらず、トイレに行いく回数かいすうを減へらそうと水みずを飲のむ回数かいすうを減へらしていたということです。

これ以降いこう、父親ちちおやは外出がいしゅつは控ひかえていて自宅じたくでは冷房れいぼうをつけてこまめに水分すいぶん補給ほきゅうを行おこなっているということです。

木村きむらさん自身じしんもこのあと日傘ひがさを差さすようになったということで「まさかコンビニに歩あるいていって戻もどるだけで熱中ねっちゅう症しょうになってしまうのかと驚おどろいた。今後こんごは油断ゆだんせずに水分すいぶん補給ほきゅうをするなど家族かぞくで気きをつけていきたい」と話はなしていました。

9月つきの過すごし方かた 注意ちゅういとポイントは

これからの過すごし方かたについて、谷口たにぐち医師いしに聞ききました。

Q. 9月つきは、引き続ひきつづき各地かくちで猛烈もうれつな暑あつさが予想よそうされています。熱中ねっちゅう症しょう対策たいさくのポイントについて教おしえてください。

谷口たにぐち医師いし

ことしは6月つきぐらいからずっと暑あつい日ひが3か月かげつ以上いじょうも続つづいてきました。

例年れいねんですと涼すずしい日ひが時折ときおりありましたが、ことしは少すくなく、体からだに蓄積ちくせきされたダメージを取り戻とりもどす時間じかんがあまりありませんでした。

こうした中なかで、9月つきは引き続ひきつづき暑あつくなるということで、日にち中ちゅうの時間じかん帯たいを中心ちゅうしんに適切てきせつな水分すいぶん補給ほきゅうとエアコンなどを使つかった環境かんきょう整備せいびが求もとめられると思おもいます。

特とくにご高齢こうれいの方ほうは、体からだの中なかの水分すいぶん量りょうが少すくなく暑あつさにも弱よわい傾向けいこうがありますので気温きおんが高たかくなっている場合ばあいは短時間たんじかんの外出がいしゅつでも熱中ねっちゅう症しょうになるおそれがあり注意ちゅういしてください。

Q. 7月つきには最高さいこう気温きおんが40度どを超こえる記録きろく的てきな高温こうおんとなったところもありましたが、9月つきの予想よそう最高さいこう気温きおんは35度ど前後ぜんごと一いち段だん下さがったようにも思おもえます。この時期じきの暑あつさに対にたいしてどう警戒けいかいすればいいでしょうか。

谷口たにぐち医師いし

ことしの夏なつはびっくりするような暑あつさになりました。

9月つきも35度ど前後ぜんごの気温きおんが予想よそうされ油断ゆだんしてはならず、まだまだ私わたしたちの体温たいおんに近ちかい気温きおんで非常ひじょうに危険きけんな状態じょうたいです。

天気てんき予報よほうや熱中ねっちゅう症しょう警戒けいかいアラートが発表はっぴょうされているかを確認かくにんし、例年れいねん以上いじょうに注意ちゅういしてもらいたいと思おもいます。

Q. “残暑ざんしょバテ” どのように対策たいさくしていけばいいでしょうか。

谷口たにぐち医師いし

9月つきに入はいり、だんだんと寒暖かんだん差さが出でてきていて体からだを慣なれさせなくてはいけない時期じきにさしかかってきました。

冷つめたい物ものを多おおくとることは少すこし控ひかえていただくこと、気温きおんが25度どを下回したまわるような朝晩あさばんの涼すずしい時間じかん帯たいはエアコンを止とめて外そとの風かぜを入いれたり、外そとへ出でて散歩さんぽしたりして慣なれさせていく必要ひつようがあります。

また、湯船ゆぶねにつかることで血行けっこうが促進そくしんされ、自律じりつ神経しんけいが活発かっぱつになります。

体温たいおんより少すこし高たかい38度どくらいのぬるめのお湯おゆで10分ふんから20分ふんぐらいを目安めやすに入はいるといいと思おもいます。

天気てんき予報よほうの予想よそう気温きおんを確認かくにんしてもらい、日にち中ちゅうの暑あつい時間じかん帯たいは熱中ねっちゅう症しょうに警戒けいかいし、朝あさや夜よるなどの時間じかん帯たいで涼すずしいときはエアコンを止とめるなどの対応たいおうをとって、二に重じゅうの対策たいさくを進すすめてもらいたいと思おもいます。