奈良なら 藤原ふじわら京みやこ跡あとの木簡もっかん 実用じつよう的てきな「九きゅう九きゅう」の一覧いちらん表ひょうで国内こくない最古さいこ級きゅうか

当時とうじの役所やくしょなどで使つかわれたとみられ、実用じつよう的てきな「九きゅう九きゅう」の一覧いちらん表ひょうの木簡もっかんとしては国内こくない最古さいこ級きゅうの可能かのう性せいがあるとしています。

奈良なら文化財ぶんかざい研究所けんきゅうじょによりますと、2001年ねんに藤原ふじわら京みやこの跡あとから出土しゅつどした木簡もっかんのうち、長ながさ16センチほど、幅はば1センチほどの木簡もっかんを赤外線せきがいせんを使つかって調しらべたところ、上うえから「九々くく八はち十じゅう一いち」「四よん九きゅう卅六ろく」「六ろく八はち※四よん十じゅう八はち」の、3つの「九きゅう九きゅう」の計算けいさんが記しるされている可能かのう性せいが高たかいことがわかったということです。

※「四よん十じゅう」は「卅」の縦たて棒ぼうがもう1本ほん。

この数字すうじの並ならびについて、中国ちゅうごくで見みつかった木簡もっかんの「九きゅう九きゅう」の一覧いちらん表ひょうなども参考さんこうにしたうえで、研究所けんきゅうじょが考かんがえた「5行こう・8段だん」の一覧いちらん表ひょうにあてはめると並び方ならびかたが一致いっちし、木簡もっかんは一覧いちらん表ひょうの右みぎ上じょうの部分ぶぶんだったと考かんがえて矛盾むじゅんはないということです。

これまでも「九きゅう九きゅう」の一覧いちらん表ひょうの一部いちぶとみられる木簡もっかんは国内こくないで見みつかっていますが、今回こんかい出土しゅつどした木簡もっかんは、見みつかった場所ばしょなどから役所やくしょなどで使つかわれたとみられ、実用じつよう的てきな「九きゅう九きゅう」の一覧いちらん表ひょうの木簡もっかんとしては、国内こくない最古さいこ級きゅうの可能かのう性せいがあるとしています。

奈良なら文化財ぶんかざい研究所けんきゅうじょの桑田くわた訓さとし也主任しゅにん研究けんきゅう員いんは「当時とうじは文書ぶんしょ行政ぎょうせいが導入どうにゅうされて、物ものや人ひとを数かぞえる場面ばめんが多おおくあり、役所やくしょに置おかれていたか、壁かべに掛かけられて使つかわれていたのではないか」と話はなしています。