韓国で、
最高裁判所の
前の
長官が「
徴用」をめぐる
裁判が
日本との
関係に
悪影響を
与えると
懸念したパク・クネ(
朴槿
恵)
前政権の
意向を
受け、
裁判に
不当に
介入したとして、
職権乱用などの
罪で11
日、
起訴されました。
太平洋戦争中の「
徴用」をめぐる
裁判では、
韓国で
去年10
月以降、
日本企業に
賠償を
命じる判決が
相次いで
確定していて、
日韓関係は
悪化の
一途をたどっています。
一連の裁判に関しては、パク・クネ前政権が日本との関係に悪影響を与えると懸念し、そうした意向を受けて、最高裁判所のヤン・スンテ(梁承泰)前長官が裁判に不当に介入したとされていて、ヤン被告は11日、職権乱用などの罪で起訴されました。
検察によりますと、ヤン前長官は、大統領府と外務省の考え方に基づいて日本企業に賠償責任を認める判決の外交的、国際法的な問題点を強調し、裁判を遅らせる方法などに関する書類をつくるよう指示したということです。
韓国で最高裁長官経験者の起訴は初めてです。
ヤン前長官は「徴用」の裁判への介入以外にも、司法行政に批判的とされる裁判官たちに関する情報を集め、人事に不当に介入したとされるなど、合わせて47もの行為が罪に問われていますが、いずれも否認しているということです。
「徴用」の裁判に関連して、ムン・ジェイン(文在寅)大統領は先月、「捜査の状況が整理されるのを見守る」と述べていて、ヤン前長官の起訴を受けて、何らかの立場を示すことになるのか注目されます。