宇宙から降り注ぐ強力な宇宙線について、謎に包まれたその起源の把握を目指す宇宙科学者らが、極めて珍しい超高エネルギーの粒子を観測しました。銀河系の向こうから地球に到達したものとみられます。
肉眼では見えないこの原子以下の粒子を巡っては、科学誌サイエンスに23日付で新研究が掲載されました。単一の宇宙線のエネルギーとしては、1991年に観測された「オーマイゴッド粒子」以来最大の水準だということです。
宇宙線は宇宙空間を飛び交う荷電粒子で、地球にも絶えず降り注いでいます。低エネルギーの宇宙線は太陽からも生じ得ますが、極めて高いエネルギーのものは例外的な存在です。これらは銀河系外から地球に届いていると考えられます。
長年の研究にもかかわらず、こうした高エネルギー粒子の正確な起源は依然として分かっていません。これらは宇宙で起こる最も高エネルギーの現象と関係があると考えられています。