前回大会で優勝した世界ランキング4位のフランスと、アフリカ勢初のベスト4進出を果たした世界22位のモロッコの試合は、カタール北部のアルバイトスタジアムで日本時間の15日午前4時から行われました。
試合は前半5分に得点力のあるフランスがチャンスを作り、ペナルティーエリア内に攻め込んだあと、こぼれ球をテオ・エルナンデス選手が左足で押し込んで先制しました。
今大会わずか1失点のモロッコの堅い守備を崩し、前半、フランスが1対0とリードします。
後半、フランスはモロッコのサイドを起点にした攻撃に対応できずたびたびピンチを招きましたが、ゴール前の粘り強い守りで得点を与えませんでした。
そして後半34分、ペナルティーエリア内でエースのキリアン・エムバペ選手が相手に囲まれながらもシュートを打ち、モロッコの選手に当たってゴール前に転がったボールを代わったばかりのランダル・コロムアニ選手が落ち着いて決めました。
これが貴重な追加点となり、フランスは2対0でアフリカ勢初のベスト4進出を果たしたモロッコを破り、優勝した前回大会に続いて決勝進出を決めました。
ワールドカップで2連覇したチームは過去にイタリアとブラジルの2チームしかなく、フランスは史上3チーム目となる2連覇をかけてアルゼンチンとの決勝に臨みます。
先制ゴールのテオ・エルナンデス 「決勝はすばらしい試合に」
先制ゴールを決めたフランスのテオ・エルナンデス選手は、試合後のインタビューで「とても苦しい試合だったが、自分たちがいいプレーをして勝つことができた。決勝進出は信じられないが、勝つためにしっかり準備していきたい。すばらしい試合になると思う」と話しました。
フランス デシャン監督「感動とともに誇り感じる」
フランスのディディエ・デシャン監督は「決勝に進出できて感動しているとともに誇りを感じている。選手たちとともに喜び、勝利の余韻に浸るために時間が止まってくれればうれしいが、それはできない。気持ちを切り替えてワールドカップ最後の試合に臨みたい。優勝を目指して戦う」と力強く話しました。
モロッコ 初の決勝はならず
1次リーグでベルギー、決勝トーナメントに入ってからもスペイン、ポルトガルといったヨーロッパの強豪を次々に破ってアフリカ勢初のベスト4に進出したモロッコは、3位決定戦に回ります。
3位決定戦は日本時間18日午前0時キックオフの予定で、前回準優勝のクロアチアと対戦します。
NHK 決勝放送予定
この結果、決勝は36年ぶり3回目の優勝を目指すアルゼンチンと、こちらも3回目の優勝を連覇で狙うフランスが対戦することになりました。
決勝は日本時間19日午前0時キックオフの予定です。
NHKはアルゼンチン対フランスの決勝を総合テレビとBS4K、ラジオ第1で中継し、NHKプラスで同時配信します。