北九州市では1日までに4つの小中学校で合わせて11人の児童・生徒が新型コロナウイルスに感染していることが確認されています。
市の教育委員会が各学校に感染予防を呼びかける中、小倉南区の新道寺小学校では、すべての教職員がいつもより1時間早く出勤し、登校してくる児童の体調チェックを徹底しています。
児童たちは登校してくると、校舎の前に1列に並んで教職員から朝の体温などを記した健康チェックリストの確認を受けていました。
そして、サーモグラフィーで体温の確認を受けてから校舎に入り、教職員に見守られながら手洗いやうがいをして授業に臨んでいました。
学校によりますと、市内の感染状況を心配して学校を休ませる保護者もいて、122人の全校児童のうち、1日は6人、2日は4人の児童が休んだということです。
新道寺小学校の高田晋仁校長は「症状のない子どもがいることも考えられ、100%感染を防ぐことはできないので不安ですが、子どもたちが安心して過ごせるように、できるだけのことをしていきたい」と話していました。
菅官房長官「市や県への支援を積極的に進める」
菅官房長官は記者会見で、北九州市の状況について濃厚接触者に検査を実施するなどして調査を進めてきた結果、6月1日までに113人の感染が確認され、このうち感染経路を追えない人が36人確認されたことを明らかにしました。
そのうえで、「北九州市に対しては、クラスター対策の専門家、医療機関の支援を行うDMAT、自治体の支援を行う厚生労働省の職員の派遣などの対応を進めてきており、引き続き、北九州市、福岡県に対する支援を積極的に進め、感染拡大防止にしっかり取り組んでいきたい」と述べました。