ことし1月つき、大手おおて通販つうはんサイトの名前なまえで送おくられたメールです。本文ほんぶんに、QRコードが表示ひょうじされていました。

しかし、つながったのは通販つうはんサイトではなく、個人こじん情報じょうほうを盗ぬすみ取とるフィッシングサイトでした。サイトでは、メールアドレスやパスワードなどが求もとめられ、打ち込うちこんでしまうとその情報じょうほうが犯罪はんざい者しゃの手てにわたってしまいます。

セキュリティー会社かいしゃによりますと、アメリカの複数ふくすうの都市としでは、路上ろじょうに設置せっちされたパーキングメーターに貼はられた支払しはらいのための正規せいきのQRコードの上うえに、偽にせのQRコードのシールを貼はり付つけられる犯罪はんざいが多発たはつしたということです。

また、オランダでは「駐車ちゅうしゃ場じょうのゲートの支払しはらい機きが使つかえない」などと偽にせの係員かかりいんがうそをつき、QRコードを示しめして、料金りょうきんを支払しはらわせる詐欺さぎが発生はっせいしました。

中国ちゅうごくでも自転車じてんしゃのシェアリングの支払しはらいで、利用りよう者しゃが料金りょうきんを支払しはらって自転車じてんしゃのロックを解除かいじょするためのQRコードが、貼はり替かえられ、支払しはらった料金りょうきんが攻撃こうげき者しゃの口座こうざに振り込ふりこまれてしまう事例じれいが報告ほうこくされているということです。

さらに、QRコードを読み込よみこんだことで、不正ふせいなプログラムをダウンロードさせる偽にせのサイトに誘導ゆうどうしたり、自動じどう的てきに連絡れんらく先さきが追加ついかされたり、通話つうわが開始かいしされたり、メッセージが送信そうしんされたりするおそれもあるということです。

ふだんから、メールの怪あやしいURLは開ひらかないことを意識いしきしている人ひとは多おおいかもしれませんが、QRコードでも同おなじ意識いしきを持もつことです。

街まちなかの至いたるところで表示ひょうじされているQRコードの中なかには、発行はっこう元もとが確たしかでないものも、まぎれています。

▽公共こうきょう空間くうかんのポスターなどのQRコードを読み込よみこむ際さいには、上うえからシールが貼はられていないかなどを確認かくにんすること、

▽コードをスキャンした時ときに表示ひょうじされるURLを確認かくにんすること、

▽発行はっこう元もとがよく分わからないQRコードは読み込よみこまないことなど注意ちゅういを呼よびかけています。

誰だれもが毎日まいにちのように使つかうようになったQRコード。つい、うっかりスマホをかざしてしまう前まえに、「本当ほんとうに大丈夫だいじょうぶかな？」と、ちょっとでも疑うたがってみることが必要ひつようかもしれません。