水俣病の
患者団体などと
環境大臣との
懇談で
団体側が
発言していた
際に
環境省の
職員が
マイクの
音を
切った
問題で、
新たに
水俣病対策専属の
担当となった
環境省の
幹部が16
日団体側と
熊本県水俣市で
面会しました。
今月1日、水俣病の犠牲者慰霊式のあとに行われた患者や被害者団体と伊藤環境大臣の懇談で、団体側が発言していた際に環境省の職員がマイクの音を切った問題では、伊藤大臣が水俣市を再び訪れて団体側に謝罪しました。
この問題を受け、環境省は水俣病対策専属の担当を設けるなど体制を強化し、16日水俣市で、新たに担当となった前田光哉大臣官房審議官など3人が、当時、懇談に参加していた団体のメンバーなどと面会しました。
冒頭、前田審議官は、「損なわれた信頼を回復していきたい」などと謝罪しました。
このあと団体側からは、患者の認定基準の見直しや被害の全容解明に向けた健康調査などを繰り返し要望してきながら実現していない現状について、国の姿勢をただす指摘が相次ぎました。
また、環境省が大臣との懇談の場を再度、設けるとしていることについて「懇談のあり方を見直すだけでは意味がない。これまで、そして現在の政策を見直し、転換するための議論ができる場にしてほしいと大臣に伝えてほしい」などの意見が上がっていました。
面会のあと、前田審議官は「要望をもらって何もしない、そういうことがないようにするのが、懇談内容の充実だと考えている。意見を持ち帰り、共有したい」と述べました。
大臣との懇談に出席していた被害者団体の佐藤英樹さんは「何が被害者のためになるのか、聞いた声をどうするのか考えることが大事で、『寄り添うとは何か』を真剣に考えてほしい」と話していました。