ウクライナ産農作物の輸出合意延長も期間の主張に食い違い - Easy News

ウクライナ産さんの農産物のうさんぶつの輸出ゆしゅつ再開さいかいをめぐるロシアとウクライナの間まの合意ごういについて、仲介ちゅうかい役やくを務つとめる国連こくれんとトルコは、期限きげんが切きれる18日にち「合意ごういは延長えんちょうされた」と発表はっぴょうしました。

ただ延長えんちょうの期間きかんについては言及げんきゅうがなく、ロシア、ウクライナ双方そうほうの主張しゅちょうが食い違くいちがっているため、懸念けねんも残のこる形かたちとなりました。

ロシアのウクライナ侵攻しんこうの影響えいきょうで停止ていししたウクライナ産さんの農産物のうさんぶつの輸出ゆしゅつをめぐっては、去年きょねん11月つき、ロシアとウクライナが国連こくれんとトルコの仲介ちゅうかいで合意ごういし、再開さいかいされましたが、18日にちに合意ごういが期限きげんを迎むかえるなか延長えんちょうできるかが焦点しょうてんとなってきました。

こうした中なか、仲介ちゅうかい役やくの国連こくれんとトルコは18日にち、「合意ごういは延長えんちょうされた」とする声明せいめいをそれぞれ発表はっぴょうしました。しかし、延長えんちょうの期間きかんについての言及げんきゅうはありませんでした。

延長えんちょうの期間きかんについては、ロシア側がわが「ロシア産さんの農産物のうさんぶつの輸出ゆしゅつが依然いぜん、制限せいげんされている」としてこれまで120日間にちかんとしていた合意ごういの延長えんちょうを60日間にちかんに短縮たんしゅくすると主張しゅちょうしてきたいきさつがあり、延長えんちょうの発表はっぴょう後ご、ロシア外務省がいむしょうのザハロワ報道ほうどう官かんはSNSに「60日間にちかんの延長えんちょうで合意ごういし書面しょめんで通知つうちした」と投稿とうこうし、延長えんちょう期間きかんはあくまでも60日間にちかんだとしました。

一方いっぽう、ウクライナ政府せいふで農産物のうさんぶつ輸出ゆしゅつを担当たんとうしているクブラコフ復興ふっこう担当たんとう副ふく首相しゅしょう兼けんインフラ相しょうは「合意ごういは120日にち延長えんちょうされた」とツイッターに投稿とうこうし、双方そうほうの主張しゅちょうが食い違くいちがっています。

仲介ちゅうかい役やくの国連こくれんやトルコとしては、世界せかい的てきな食料しょくりょう危機ききへの不安ふあんが続つづく中なか、合意ごういの延長えんちょうを優先ゆうせんしたとみられますが、今後こんごの合意ごういの行方ゆくえに懸念けねんも残のこる形かたちとなりました。

ウクライナ側がわ「合意ごういは120間けん延長えんちょう」

ウクライナのクブラコフ復興ふっこう担当たんとう副ふく首相しゅしょう兼けんインフラ相しょうは、ウクライナ産さんの農産物のうさんぶつの輸出ゆしゅつをめぐる合意ごういについて「合意ごういは120日間にちかん延長えんちょうされた。合意ごういの維持いじに取り組とりくんだ国連こくれんのグテーレス事務じむ総長そうちょうやトルコのエルドアン大統領だいとうりょうらすべてのパートナーに感謝かんしゃする」とツイッターに投稿とうこうしました。

ロシアは合意ごういの延長えんちょう期間きかんについて今回こんかいは、120日間にちかんではなく60日間にちかんだと主張しゅちょうしていますが、ウクライナ側がわは120日間にちかんの延長えんちょうが決きまったとの認識にんしきを示しめした形かたちです。

ロシア外務省がいむしょう報道ほうどう官かん「60日間にちかん延長えんちょうで合意ごうい」

ロシア外務省がいむしょうのザハロワ報道ほうどう官かんはSNSに「60日間にちかんの延長えんちょうで合意ごういし書面しょめんで通知つうちした」と投稿とうこうし、ロシアとしては延長えんちょう期間きかんは120日間にちかんではなくあくまでも60日間にちかんだと主張しゅちょうしました。

ロシア側がわはこれまでに「ロシア産さんの農産物のうさんぶつや肥料ひりょうの輸出ゆしゅつが依然いぜん、制限せいげんされている」と不満ふまんを示しめしていて、ロシア国営こくえい通信つうしんは、ネベンジャ国連こくれん大使たいしが「ロシア産さんの輸出ゆしゅつで明あきらかな進展しんてんがあった場合ばあいのみさらなる延長えんちょうの検討けんとうが可能かのうになる」とする書簡しょかんをグリフィス事務じむ次長じちょうなどに送おくったと18日にち伝つたえました。

国連こくれん期間きかんについては言及げんきゅうせず

国連こくれんは18日にちに発表はっぴょうした声明せいめいで、ウクライナ産さんの農産物のうさんぶつの輸出ゆしゅつをめぐる合意ごういについて「合意ごういは延長えんちょうされた」として、延長えんちょうをめぐる交渉こうしょうがまとまったことを明あきらかにしました。一方いっぽうで、延長えんちょうする期間きかんについての言及げんきゅうはありませんでした。

声明せいめいのなかで国連こくれんは「この合意ごういによってこれまでにおよそ2500万まんトンの穀物こくもつなどが45か国かこくに輸出ゆしゅつされ、世界せかいの食料しょくりょう価格かかくの引き下ひきさげや市場しじょうの安定あんていに貢献こうけんした」として、合意ごういの重要じゅうよう性せいを強調きょうちょうしています。

また、ロシアから食料しょくりょうや肥料ひりょうが世界せかいに輸出ゆしゅつされることも途上とじょう国こくや世界せかいの食料しょくりょう安全あんぜん保障ほしょうにとって重要じゅうようだとしています。

トルコ大統領だいとうりょう「合意ごういは死活しかつ的てきに重要じゅうよう」

トルコのエルドアン大統領だいとうりょうは、18日にち、国連こくれんの発表はっぴょうに先立さきだち、トルコ西部せいぶチャナッカレで演説えんぜつし「ロシア、ウクライナとの話し合はなしあいの結果けっか、合意ごういの期間きかんを延長えんちょうすることになった」と述のべました。ただ合意ごういの期間きかんについては言及げんきゅうしませんでした。

そのうえで「これまでに800隻せき以上いじょうの船ふねで2500万まんトンの穀物こくもつを世界せかいの市場しじょうに輸出ゆしゅつしてきた。この合意ごういは、世界せかいの食料しょくりょう確保かくほの観点かんてんから死活しかつ的てきに重要じゅうようなものだ。合意ごういの延長えんちょうに努力どりょくを惜おしまないロシア、ウクライナ両国りょうこくとともに国連こくれん事務じむ総長そうちょうに感謝かんしゃする」と述のべて、合意ごういの延長えんちょうを歓迎かんげいしました。