ことしのノーベル
平和賞には、
報道の
自由を
掲げ
政権の
強権的な
姿勢を
批判してきたフィリピンとロシアの
報道関係者が
選ばれましたが、
同様の
賞は
第二次世界大戦が
始まる前、ナチス
政権を
批判したドイツ
人のジャーナリストにも
贈られています。
ノーベル平和賞の選考委員会は1935年、ドイツ人ジャーナリストのカール・フォンオシエツキー氏にノーベル平和賞を贈りました。
フォンオシエツキー氏は、第二次世界大戦が始まる前にナチス・ドイツが国際条約に反して再軍備を進めている動きを伝え、ナチスによって投獄されました。
受賞の知らせを聞いたヒトラーは激怒し、すべてのドイツ人にノーベル賞の受賞を禁じ、締めつけを強化しました。
今回のノーベル平和賞の授賞理由について、選考委員会は「民主主義と報道の自由が脅かされている世界において、理想のために立ち上がったジャーナリストたちだ」と説明していて、世界で再び報道の自由が危機的な状況にあるという認識を示しています。
ゴルバチョフ氏も祝福
ロシアのプーチン
政権に
批判的な
報道を
続けてきた
新聞「ノーバヤ・ガゼータ」のムラートフ
編集長が、ことしのノーベル
平和賞に
選ばれたことについて、みずからも1990
年にノーベル
平和賞を
受賞した
旧ソビエトのゴルバチョフ
元大統領は8
日、
声明を
発表し「
今日の
世界における
報道機関の
重要性を
大いに高めるものだ」と
評価しました。
ゴルバチョフ氏はこれまで「ノーバヤ・ガゼータ」への支援を行うなどその活動に深く関わっていて、ムラートフ氏について「勇敢で誠実なジャーナリストだ」とたたえたうえで、今の報道姿勢を貫くよう促しました。
フィリピンのネットメディア「賞が報道に光を」
ことしのノーベル
平和賞に、フィリピンのインターネットメディア、「ラップラー」の
代表のマリア・レッサ
氏が
選ばれたことを
受けて、フィリピンの
ジャーナリスト団体は
相次いで
声明を
出しました。
このうち、フィリピン・ジャーナリスト全国連合は、ドゥテルテ政権によって報道が抑圧され、レッサ氏も名誉毀損の罪で有罪判決が言い渡されていることなどを踏まえ、「困難な状況の中でも報道の自由を守り抜いていることを称賛したい」とする声明を出しました。
そのうえで「基本的な自由と民主主義への攻撃が続けられている中でも、真実の追求をやめないフィリピンのすべてのジャーナリストに対し、この賞が光をもたらすことを願う」としています。
またフィリピン外国特派員協会は「フィリピンの記者はオンライン上での嫌がらせだけではなく、拘束や殺害などの暴力にさらされている。レッサ氏の受賞によりこうした窮状に国際的な注目が集まることを期待している」とする声明を出しました。
国連「報道の自由は不可欠」
ことしのノーベル
平和賞に、
報道関係者2
人が
選ばれたことについて、
国連のグテーレス
事務総長は8
日、
声明を
発表し「
報道の
自由は、
平和や
正義、
人権のために
不可欠だ。
不正行為を
調査し、
市民に
情報を
提供し、
指導者の
責任を
明らかにする
ジャーナリストがいなければ、
自由で
公正な
社会は
実現できない」と
述べ、
祝意を
示しました。
そのうえで世論を誤解させたり暴力をあおったりする情報が増えていると指摘し「自由で独立したジャーナリズムは、誤った情報と闘ううえでの最大の味方だ。ジャーナリストの役割を認識し 多様なメディアを支援する取り組みを強化しなければならない」と国際社会に呼びかけました。
ムラートフ氏「亡き同僚のため」
ことしのノーベル
平和賞に
選ばれたロシアの
新聞「ノーバヤ・ガゼータ」の
編集長を
務めるドミトリー・ムラートフ
氏は、8
日午後、モスクワに
ある本社の
前で
国内外の
記者団の
取材に
応じました。
この中でムラートフ氏は、プーチン政権に批判的な報道を続け、15年前、何者かに殺害された同僚のポリトコフスカヤ記者に触れて「ノーベル賞の選考委員会は、第三者を介して彼女が受賞できるよう工夫したのだろう」と述べ、今回の平和賞は亡くなった多くの同僚たちに授けられるべきものだという認識を示しました。
そして「ロシアでは、議会が多くの国民の声を代表しているわけではなく、メディアが少数派の意見を伝えてきた」と述べ、先月行われたロシアの議会選挙で圧勝したプーチン政権の与党が多くの国民から支持されているわけではないとして、抑圧された人たちの意見をメディアが伝える意義を訴えました。
一方、「ノーバヤ・ガゼータ」がロシア政府から外国のスパイを意味する「外国の代理人」に指定され、活動が制限される可能性について聞かれると「そうなれば記事の署名欄に『外国の代理人=ノーベル賞受賞者』と書いてみせる」と述べ、権力に屈しない姿勢を強調しました。
受賞日もロシア法務省は「外国スパイ」を指定
ロシアのプーチン
政権に
批判的な
報道を
続けてきた
新聞「ノーバヤ・ガゼータ」のムラートフ
編集長がノーベル
平和賞に
選ばれた8
日、ロシア
法務省は、3つの
報道機関と9
人の
記者を
外国のスパイを
意味する「
外国の
代理人」に
指定したと
発表しました。
今回、新たに「外国の代理人」に指定されたのは、反体制派の指導者ナワリヌイ氏の毒殺未遂とされる事件にロシアの治安機関が関与したと伝えた、国際的な調査報道グループ、ベリングキャットや、イギリスの公共放送BBCの記者などです。
「外国の代理人」に指定されると、資金の収支について詳細に報告することが求められるなど当局の監視が強まり、ロシアのメディアは、スポンサーが資金の提供を停止して経営難に陥り、事実上、取材活動が制限されることになります。
ロシア法務省によりますと、2017年以降、今回の分もあわせて85の報道機関と記者が「外国の代理人」に指定されているということです。
プーチン政権は、批判的なメディアに対して「外国の代理人」に指定するなど圧力を強めていて、これに対し、「ノーバヤ・ガゼータ」などの独立系のメディアは、ことし8月、プーチン政権に対して、公開書簡を送り、報道の自由を保障するよう求めています。
千葉 柏 切りつけられた被害女性が死亡 容疑を殺人に切り替え
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Source: NHK
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Source: NHK
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国道沿い土砂崩れの瞬間がドライブレコーダーに 神奈川 伊勢原
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Source: NHK
Sep 6, 2024 18:09
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Source: NHK
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Source: NHK
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