中国北部で発生した洪水が、現地の主要な石炭生産拠点に甚大な被害を及ぼしています。このため石炭価格が急騰し、現行の電力不足解消を目指す中国政府の取り組みに支障が出ています。
中国最大の産炭地域である山西省ではこのほど、豪雨の影響で60カ所の炭鉱が操業停止を余儀なくされました。
隣接する陝西省も国内3位の石炭生産量を誇りますが、同様に豪雨と土砂崩れのため炭鉱の操業を停止したそうです。国営の証券新聞、証券時報が報じました。
主に発電に使用される一般炭の先物価格は11日、鄭州商品取引所で最大12%値上がりし、1トン1408人民元(約2万5000円)の史上最高値を記録しました。年初来では2倍以上の上昇となっています。
石炭は中国における主要なエネルギー源であり、暖房や発電、製鋼に幅広く活用されています。昨年は国内で使用したエネルギーの6割近くを占めました。