その最高さいこう裁判所さいばんしょの裁判官さいばんかんとしてふさわしい人ひとかどうか、私わたしたち国民こくみんが審査しんさするために憲法けんぽうで定さだめられている制度せいどが「国民こくみん審査しんさ」です。

選挙せんきょ権けんを持もつ18歳さい以上いじょうの人ひとが投票とうひょうすることができます。

審査しんさの対象たいしょうとなるのは、就任しゅうにんしてから一いち度ども審査しんさを受うけていない裁判官さいばんかん、または審査しんさを受うけてから10年ねん以上いじょうたった裁判官さいばんかんで、今回こんかいは11人にんが対象たいしょうです。

やめさせたい裁判官さいばんかんがいたら、衆議院しゅうぎいん選挙せんきょの投票とうひょう所しょで配くばられる投票とうひょう用紙ようしの名前なまえに「×」をつけます。

「×」が有効ゆうこう票ひょうの過か半数はんすうになると罷免ひめんされますが、これまでで「×」の割合わりあいが最もっとも多おおかった人ひとでも15.17％にとどまり、戦後せんごに制度せいどができて以来いらい、国民こくみん審査しんさによって罷免ひめんされた裁判官さいばんかんはいません。

国民こくみん審査しんさをめぐっては、アメリカなどに住すむ日本人にっぽんじんが在外ざいがい投票とうひょうできないのは憲法けんぽうに違反いはんするとして国くにを訴うったえ、1審しんと2審しんは憲法けんぽう違反いはんだと判断はんだんしました。

この裁判さいばんについて、最高裁さいこうさいは15人にんの裁判官さいばんかん全員ぜんいんによる大だい法廷ほうていで審理しんりすることを決きめていますが、結論けつろんはまだ示しめされておらず、今回こんかいの審査しんさでは外国がいこくに住すむ日本人にっぽんじんは投票とうひょうできません。

▼裁判官さいばんかん出身しゅっしんの深山ふかやま卓也たくや裁判官さいばんかん（67）

▼弁護士べんごし出身しゅっしんの岡おか正ただし晶あきら裁判官さいばんかん（65）

▼学者がくしゃ出身しゅっしんの宇賀うが克也かつや裁判官さいばんかん（66）

▼検察官けんさつかん出身しゅっしんの堺さかい徹とおる裁判官さいばんかん（63）

▼裁判官さいばんかん出身しゅっしんの林道りんどう晴はれ裁判官さいばんかん（64）

▼行政ぎょうせい官かん出身しゅっしんの岡村おかむら和美かずみ裁判官さいばんかん（63）

▼検察官けんさつかん出身しゅっしんの三浦みうら守まもる裁判官さいばんかん（65）

▼弁護士べんごし出身しゅっしんの草野くさの耕一こういち裁判官さいばんかん（66）

▼弁護士べんごし出身しゅっしんの渡邉わたなべ惠理子えりこ裁判官さいばんかん（62）

▼裁判官さいばんかん出身しゅっしんの安やす浪なみ亮介りょうすけ裁判官さいばんかん（64）

▼行政ぎょうせい官かん出身しゅっしんの長嶺ながみね安政あんせい裁判官さいばんかん（67）

11人にんが対象たいしょうとなるのは、昭和しょうわ24年ねんの初はじめての国民こくみん審査しんさで14人にんが審査しんさされたのに次ついで、2番目ばんめに多おおくなっています。