日本新聞: 7月までの「超過死亡数」例年を上回る新型コロナ影響か

7月つきまでの「超過ちょうか死亡しぼう数すう」例年れいねんを上回うわまわる新型しんがたコロナ影響えいきょうか

Oct 23, 2021 23:10

Furigana

新型しんがたコロナウイルスによる影響えいきょうを調しらべるため厚生こうせい労働ろうどう省しょうの研究けんきゅう班はんが、ことし1月つきから7月つきまでの全ぜん死者ししゃ数すうを「超過ちょうか死亡しぼう」という手法しゅほうで分析ぶんせきしたところ、例年れいねんを上回うわまわる水準すいじゅんとなっていたことが分わかりました。

この分析ぶんせきは、国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょなどで作つくる厚生こうせい労働ろうどう省しょうの研究けんきゅう班はんが行おこない、今月こんげつ20日にちに開ひらかれた厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家か会合かいごうの中なかで示しめされました。

感染かんせん症しょうが流行りゅうこうすると、報告ほうこくされる死者ししゃ数すう以外いがいにも医療いりょうのひっ迫ひっぱくなど、間接かんせつ的てきな影響えいきょうで死者ししゃが増ふえることがあります。

研究けんきゅう班はんでは、新型しんがたコロナによるこうした影響えいきょうを調しらべるため、過去かこのデータから統計とうけい的てきに推定すいていされる死者ししゃ数すうを実際じっさいの死者ししゃ数すうがどれだけ上回うわまわったかを示しめす「超過ちょうか死亡しぼう」と呼よばれる手法しゅほうで、ことし1月つきから7月つきまでのすべての死因しいんを含ふくむ死者ししゃ数すうを分析ぶんせきしました。

その結果けっか、この期間きかんの全国ぜんこくの「超過ちょうか死亡しぼう数すう」は、6352人にんから3万まん4483人にんとなり、過去かこ4年間ねんかんの同おなじ時期じきの水準すいじゅんを上回うわまわっていました。

この期間きかんに新型しんがたコロナによる死者ししゃとして報告ほうこくされたのは、全国ぜんこくで1万まん1525人にんでした。

また、流行りゅうこうの第だい5波はとなっていたことし7月つきだけをみても、北海道ほっかいどうや福島ふくしま県けん、それに神奈川かながわ県けんなど、14の道みちと県けんで過去かこ4年間ねんかんの7月つきの水準すいじゅんを上回うわまわっていたということです。

分析ぶんせきした国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょの鈴木すずき基はじめ感染かんせん症しょう疫学えきがくセンター長ちょうは「新型しんがたコロナの流行りゅうこうが原因げんいんの1つとみられ、特とくに超過ちょうか死亡しぼう数すうが多おおい地域ちいきでは医療いりょうのひっ迫ひっぱくが影響えいきょうした可能かのう性せいがある」としています。