メルクは3日にち、軽症けいしょうと中等ちゅうとう症しょうの患者かんじゃ向むけに開発かいはつした新型しんがたコロナウイルスの飲のみ薬やく「モルヌピラビル」の承認しょうにんを日本にっぽん法人ほうじんを通をつうじて厚生こうせい労働ろうどう省しょうに申請しんせいしました。

国内こくないで飲のみ薬やくの承認しょうにん申請しんせいが行おこなわれたのは初はじめてで、自宅じたくでも服用ふくようできるため、患者かんじゃや医療いりょう機関きかんの負担ふたんの軽減けいげんにもつながると期待きたいされています。

臨床りんしょう試験しけんでは、発症はっしょうから5日にち以内いないの重症じゅうしょう化かリスクがある患者かんじゃで入院にゅういんや死亡しぼうのリスクが30％低下ていかしたとされ、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは年内ねんないにも承認しょうにんの可否かひを判断はんだんする方針ほうしんです。

一方いっぽう、課題かだいとなるのが服用ふくようまでの時間じかんです。

モルヌピラビルは、症状しょうじょうが出でてから5日にち以内いないに服用ふくようすることが推奨すいしょうされています。

処方しょほうを受うけるには、医療いりょう機関きかんなどで検査けんさを受うけることが条件じょうけんとなる見通みとおしですが、感染かんせんが急きゅう拡大かくだいした場合ばあいは業務ぎょうむがひっ迫ひっぱくしてすぐに検査けんさが受うけられず、結果けっかが出でるのにも時間じかんがかかるおそれがあります。

さらに、検査けんさ結果けっかが出でたあと、薬くすりを入手にゅうしゅするまでに通常つうじょうより時間じかんがかかるケースも出でてくると見みられています。

陽性ようせいとなった場合ばあい、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは周囲しゅういとの接触せっしょくをできるだけ避さけてもらうため、患者かんじゃが薬局やっきょくに出向でむくのではなく、自宅じたくで受け取うけとるようにする方法ほうほうを検討けんとうしています。

受診じゅしんした医療いりょう機関きかんが、患者かんじゃの最寄もよりの薬局やっきょくにFAXなどで処方箋しょほうせんを送おくり、薬局やっきょくの薬剤師やくざいしが電話でんわやオンラインで患者かんじゃに服用ふくよう方法ほうほうなどを指導しどうしたあと運送うんそう業者ぎょうしゃを通をつうじて薬くすりが配送はいそうされる仕組しくみです。

しかし、当面とうめんは供給きょうきゅう量りょうが限かぎられるため、自治体じちたいが指定していした薬局やっきょくに配分はいぶんされる予定よていで、人口じんこうの少すくない地域ちいきや離島りとうなどに住すむ患者かんじゃで指定していされた薬局やっきょくが身近みぢかにない場合ばあい配送はいそうに日数にっすうがかかるおそれがあります。