アメリカの
名門大学ハーバード
大学で、
学生らの
団体が
アジア系の
学生の
合格率が
上がらないのは
大学側がほかの
人種に
配慮しすぎているためで、かえって
差別的だと
訴えていた
裁判で、
裁判所は
入学の
選考方法は
多様性を
確保するためのもので、
正当だとして
訴えを
退けました。
この裁判は、
学生らでつくる
保守派の
団体が、ハーバード
大学では
アジア系アメリカ人の
学生は
試験で
高い点数を
取り、
入試の
評価対象で
ある学業以外の
活動も
十分行っているのに
合格率が
上がらないのは、
大学側がほかの
人種に
配慮しすぎているためで、かえって
差別的だとして、
入学の
選考方法を
見直すよう
求めたものです。
アメリカの大学では、選考で人種を考慮することは認められていますが、団体側は去年のハーバード大学の入学者のうちアジア系はおよそ23%にとどまり、本来であればその割合はさらに高くなっているはずだと主張していました。
これについてアメリカ東部ボストンの連邦地方裁判所は1日「多様な雰囲気の中で、お互いを理解し尊重することになる」として、大学の選考方法は、多様性を確保するためのもので正当だとして訴えを退けました。
アメリカでは長年、黒人やヒスパニック系などを優遇することで人種間の平等を目指す政策がとられていて、今回の裁判はその是非を問うものとして注目されていました。