2500
年ほど
前のくさび
形文字が
刻まれた
古代ペルシャの
文化財が、
保管されていた
アメリカの
大学からイランに
返還され、
一般公開が
始まりました。
アメリカとイランをめぐっては、
対立が
深まっているだけに
市民の
間からは「
関係改善につながってほしい」といった
声が
聞かれました。
返還されたのは、
世界遺産にも
登録されているペルシャ
帝国の
都で
あるペルセポリスの
遺跡で1930
年代に
発掘された1700
余りの
粘土板です。
当時、発掘に携わったアメリカのシカゴ大学が学術研究のためにアメリカに持ち帰って保管していましたが、イラン政府からの要望を受けてこのたび返還され、2日、首都テヘランにある国立博物館で一部が一般に公開されました。
粘土板は今から2500年ほど前のアケメネス朝ペルシャの時代のもので、くさび形文字が刻まれています。シカゴ大学にはまだ数千の粘土板があるとしていて、イラン政府は引き続き返還を求めていくと同時に、シカゴ大学と協力して、くさび形文字の解読を進め、歴史をより明らかにしたいとしています。
イランはアメリカと国交がないうえ、最近は、サウジアラビアの石油関連施設への攻撃をめぐって両国の対立が深まっています。
博物館を訪れた市民からは「小さな話なのかもしれませんが両国の関係改善につながってほしい」とか、「返還は前向きな話ですね。平和がいちばんです」といった声が聞かれました。