スノーボードのハーフパイプは、円筒を半分にした形のコースを滑りながら「エア」と呼ばれるジャンプで空中での技の高さや難度を競う種目で、今シーズンのワールドカップ第2戦は20日、アメリカで男女の決勝が行われました。
3回のランのうち、最も高い得点で競われた決勝で、北京オリンピック金メダリストの平野選手は、3回目に軸を斜めにして縦に3回転しながら横に4回転する大技、「トリプルコーク1440」を決めるなど、ミスのない滑りで97.00の高得点をマークし、今シーズン初優勝でワールドカップ通算、7勝目を挙げました。
2位には開幕戦を制した23歳の戸塚優斗選手が入り、3位は22歳の平野流佳選手で日本勢が表彰台を独占しました。
一方、女子はことしのユースオリンピックで銀メダルを獲得し、今シーズンからワールドカップに参戦している清水選手が、1回目のランで横に2回転半する技を連続して決めるなど90.50と、ただ1人90点台をマークして初優勝を果たしました。
また、3位には20歳の小野光希選手が入り、男女とも日本勢が世界トップクラスの力を示して躍進しました。
スノーボードのハーフパイプは、今シーズンと来シーズンのワールドカップや世界選手権などの成績を踏まえて2026年に開催されるミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックの代表が決まります。
W杯初優勝の清水さら「自分の滑りができた」
ハーフパイプでワールドカップ初優勝を果たした15歳の清水さら選手は「勝つことができてとてもうれしい。自分の滑りができた」と笑顔で話していました。
4歳からスノーボードを始めた清水選手は、ことし2月のユースオリンピックで銀メダルを獲得するなど将来が期待される若手でワールドカップの出場は今回が2回目でした。
ハーフパイプでは、2026年のミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックの代表選考が今シーズンから始まっていて、清水選手はオリンピックでの金メダル獲得を目標に掲げています。
世界トップクラスの選手層を誇る日本の代表選考レースが将来性豊かな若手の成長によっていっそう激しさを増すことなりそうです。