今大会から各都道府県の予選を勝ち抜いた47校に加え、11の地区代表を合わせた58校が出場します。
去年、大会新記録で優勝し、連覇を目指す長野の佐久長聖高校を軸に2年連続3位となった千葉の八千代松陰高校、宮城の仙台育英高校などが優勝を争うレースになるとみられます。ことしはルールの変更もあり、選手たちがどのようなレースを展開するのか注目です。
レースの最新情報を速報でお伝えします。 NHKでは総合テレビで中継中です。
《コース紹介》
1区(10km)
全コースのほぼ4分の1をしめる10kmの区間。3kmすぎ、5kmすぎと上り坂が続き、後半3kmは下りになる。ここからは、オリンピックでマラソンを走るようなランナーを数多く生み出しており「花の1区」という名前が定着している。
◆区間最高記録:27分48秒◆
ジュリアス ギタヒ【仙台育英(宮城)】46回(1995年)
2区(3km)
3kmの区間。下り坂でスピードが出る。
◆区間最高記録:7分55秒◆
佐藤 清治【佐久長聖(長野)】49回(1998年)
3区(8.1075km)
8.1075kmのレース上、重要な区間。上り・下りのあと終盤6kmを過ぎたあたりで、跨線橋(こせんきょう)を通過する。この橋のアップダウンに来たときに、余裕を残しているかどうかが勝負を分ける。
◆区間最高記録:22分30秒◆
サムエル キバティ【倉敷(岡山)】73回(2022年)
4区(8.0875km)
3区を逆に走る8.0875kmの区間。全体としては下り。
◆区間最高記録:22分32秒◆
ビタン カロキ【世羅(広島)】59回(2008年)/ジョン ムワニキ【世羅(広島)】69回(2018年)
5区(3km)
3kmの区間。往路の2区とは逆に上りのコース。
◆区間最高記録:8分14秒◆
佐々木 哲【佐久長聖(長野)】74回(2023年)
6区(5km)
5kmの区間。順位争いが激しくなる6区はカーブも多く、上り下りもある。カーブでは大回りせずに最短でコーナーをついていくことが大切。後半、下りを少し余裕をもってむかえられるかどうかがポイント。
◆区間最高記録:14分06秒◆
ムチリ ディラング【仙台育英(宮城)】70回(2019年)
7区(5km)
最終区間の7区・5kmは西大路を下り、五条通、そしてたけびしスタジアム京都へ戻ってくる。最初に競技場へ顔を見せるのはどのチームか?
◆区間最高記録:13分58秒◆
森口 祐介【西脇工(兵庫)】49回(1998年)/山田 修人【倉敷(岡山)】71回(2020年)
《レースの見どころ》
男子は75回目を迎える全国高校駅伝。ことしはルールの変更もあり、選手たちがどのようなレースを展開するのか注目です。
ことしは、海外からの留学生ランナーが出場できる区間が見直されました。これまでは1区をのぞく区間で1人だけ走ることができると規定されていましたが、日本陸上競技連盟や高体連=全国高等学校体育連盟などの主催団体でつくる実行委員会は、今大会から距離が最も短い3キロ区間のみと決めました。男子は2区か5区のどちらかで走ることができます。戦略の変更を求められるチームもある中で、選手たちがどのようなレースを展開するのか注目です。
男子はマラソンと同じ42.195キロを7人でつなぎます。去年、大会新記録で優勝し、連覇を目指す長野の佐久長聖高校を軸に2年連続3位となった千葉の八千代松陰高校、宮城の仙台育英高校などが優勝を争うレースになるとみられます。
▽佐久長聖は去年、圧倒的な走りを見せて2時間1分0秒の大会新記録で優勝。特に当時2年生の佐々木哲選手は5区で51年ぶりに区間記録を塗り替えました。佐々木選手をはじめ、20歳以下の日本選手権で3000メートルと5000メートルで優勝したキャプテンの濱口大和選手や去年のアンカー篠和真選手などが実力どおりの走りを見せれば、学校史上初の連覇が見えてきます。
▽八千代松陰は、ことしの全国高校総体の5000メートルで日本選手トップだった鈴木琉胤選手の走りに注目。千葉県予選では大会新記録で優勝していて、悲願の全国初優勝を目指します。
▽仙台育英は宮城県予選のタイムで2時間4分0秒をマークし、今大会の出場校の都道府県予選のタイムでトップです。5000メートル13分台の近江亮選手と鈴木大翔選手の2年生コンビがチームを引っ張ります。
今大会から留学生ランナーが走れる区間が3キロの2区か5区に限られるため、レース中盤に8キロ余りを走る3区と4区にどの選手を起用するかが勝負のカギとなりそうです。
《予選タイム(上位5チーム)》
▽1.仙台育英(宮城) 2時間4分0秒
▽2.八千代松陰(千葉) 2時間4分33秒
▽3.青森山田(青森) 2時間4分52秒
▽4.西脇工(兵庫) 2時間5分5秒
▽5.佐久長聖(長野) 2時間5分11秒
《注目選手は》
去年、優勝した長野の佐久長聖高校は3年生の佐々木哲選手と濱口大和選手の2人のエースに注目です。
佐々木選手は去年、5区で51年ぶりに区間新記録をマークし一躍、脚光を浴びました。濱口選手はことしの20歳以下の日本選手権で、3000メートルと5000メートルで優勝。20歳以下の世界選手権にも出場しました。連覇に向けて、2人がどんな走りを見せるのか注目です。
千葉の八千代松陰高校の鈴木琉胤選手は、ことしの全国高校総体の5000メートルで13分39秒85の自己ベストのタイムで日本選手トップの走りを見せました。学校としては17回目の出場で初優勝を目指します。
福島の学法石川高校の2年生・増子陽太選手はおととし、全国中学選手権の3000メートルで優勝。去年の都大路では1年生で1区を任され、区間5位の走りを見せました。2回目の大舞台でのさらなる躍動に注目です。
兵庫の西脇工業の2年生・新妻遼己選手は双子の兄で、5000メートルの自己ベストが13分44秒64で兵庫県予選では1区を任され、2位に1分以上の差をつけて区間賞を獲得しました。初めての都大路での走りに注目です。
《最近10年の優勝校》
▽2014年 世羅(広島) 2時間2分39秒
▽2015年 世羅(広島) 2時間1分18秒
▽2016年 倉敷(岡山) 2時間2分34秒
▽2017年 佐久長聖(長野) 2時間2分44秒
▽2018年 倉敷(岡山) 2時間2分9秒
▽2019年 仙台育英(宮城) 2時間1分32秒
▽2020年 世羅(広島) 2時間1分31秒
▽2021年 世羅(広島) 2時間1分21秒
▽2022年 倉敷(岡山) 2時間1分10秒
▽2023年 佐久長聖(長野) 2時間1分0秒