関係者によりますと、トヨタは、中国の上海に用地の取得を進めてEVを生産する新たな工場を建設することを検討していて、稼働開始は早ければ2027年ごろになる見通しだということです。
トヨタは2035年に世界全体で高級車ブランド「レクサス」の新車をすべてEVにする計画を打ち出していて、新工場では「レクサス」を中心に生産する計画だということです。
中国市場でEVの普及が続き、価格競争も激しくなる中で、エンジン車が中心の日本メーカー各社は販売の落ち込みが続き、生産体制の見直しを迫られています。
三菱自動車工業が2023年10月に中国からの撤退を決めたほか、2024年に入って日産自動車とホンダが一部の工場を閉鎖するなど、影響が広がっています。
トヨタも2024年1月から10月までの中国での販売台数は141万台余りと、2023年の同じ時期を9.3%下回っていて、トヨタとしては、新工場建設によってEVシフトが急速に進む中国で巻き返しを図りたいねらいがあるものとみられます。