野中選手は、東京オリンピックの新競技、スポーツクライミングの女子複合に出場し、大会1か月前にけがをした右ひざのじん帯の痛みが残る中でしたが、粘りの登りを見せて銀メダルを獲得しました。
13日、野中選手は、東京・渋谷区の所属企業の本社を訪問してオリンピックの報告を行い、会社の社長から野中選手が壁を登っている姿を描いたイラストつきの花束を受け取り、笑顔を見せていました。
このあとNHKのインタビューに応じ、けがを抱えながら出場したオリンピックを振り返り「あそこまでできたのは気力だったと思う。自分を最後まで信じ切った。たくさんの人の応援が本当に力になった」と話しました。
そのうえで「私のクライミングを通して情熱や楽しさが広がっていったらうれしい。クライミングは、それぞれの選手の特徴がよく出るスポーツだ。そういったおもしろさが見ていてあると思うし、気軽に始められるスポーツでもあるので実際にやってみて感じる楽しさも知ってもらいたい」と話し、活躍を通じての競技の普及に期待を寄せました。
3年後のパリオリンピックに向けては「東京オリンピックの後にまた3種目ともねらってほしいという期待の声を聞いた。挑戦したい気持ちはある」と話していました。
スポーツクライミングは来月、モスクワで世界選手権が行われますが、野中選手はひざのけがの影響で欠場します。