ホワイトハウスは20日、バイデン大統領が駐日大使にラーム・エマニュエル氏を指名すると発表しました。
エマニュエル氏は61歳。
民主党の下院議員を経て、2009年に発足したオバマ政権で大統領側近の首席補佐官を務め、政権が最重要課題とした医療保険改革では議会対策を取りしきりました。
首席補佐官を辞任したあと、2011年から2019年までは、出身地シカゴの市長を務め、黒人の少年が白人の警察官に射殺された事件をめぐっては、対応が不十分だったとの批判も受けました。
エマニュエル氏は、バイデン大統領にも近いとされ、一時、運輸長官や中国大使の候補としても名前が挙がったことがありました。
アメリカの駐日大使は、ハガティ前大使が上院議員選挙に立候補するため、おととし7月に辞任したあと2年以上にわたって空席が続いています。
バイデン政権は「最大の競合国」と位置づける中国に対抗していくうえで、同盟国 日本との関係をとりわけ重視していて、エマニュエル氏は議会上院で承認されれば、駐日大使として日米同盟の強化を担うことになります。
また、ホワイトハウスは中国駐在の大使に、元国務次官でNATO=北大西洋条約機構の大使を務めたニコラス・バーンズ氏を指名すると発表しました。