さらに、土岐病院長は新型コロナウイルスの患者ではより手厚い看護が必要なため、受け入れが増えるとこれまでと同じ数の医療スタッフの態勢では一般の医療との両立が難しくなると懸念を示しています。
土岐病院長は「コロナの診療レベルを落とすか一般の診療レベルを落とすか、どちらかを落とさないと医療スタッフの数的に無理になってくる。自分たちはどこまで何を犠牲にすべきかというのを自分たちで判断している。病院の責務ではあるが、非常に大きな問題だと思う」と指摘しています。
大阪では新型コロナウイルスの患者が急増し、すぐに入院できる重症患者用の病床は11日の時点で205床のうち188床、率にして91.7%が埋まるなど非常にひっ迫していて、府は各病院に重症病床を増やすよう要請しています。
これを受けて、大阪 吹田市にある大阪大学医学部附属病院は、12日からICU=集中治療室の4床をコロナの重症病床に変えて運用を始めました。
これで30床あるICUのうちおよそ半分がコロナ患者に割り当てられ、ICUは16床に減りました。
この病院では、2019年度、重い心臓病や進行がんなどの手術の際にICUを使用した患者数が1200人を超えていて、ICUは病院機能を維持するうえで欠かせません。
ICUの数が制限された状態が続くと、ほかの病院では難しい高度な技術が必要な手術を延期したり、減らしたりしなければならなくなるとして、難しい判断を迫られているといいます。
さらに、土岐病院長は新型コロナウイルスの患者ではより手厚い看護が必要なため、受け入れが増えるとこれまでと同じ数の医療スタッフの態勢では一般の医療との両立が難しくなると懸念を示しています。
土岐病院長は「コロナの診療レベルを落とすか一般の診療レベルを落とすか、どちらかを落とさないと医療スタッフの数的に無理になってくる。自分たちはどこまで何を犠牲にすべきかというのを自分たちで判断している。病院の責務ではあるが、非常に大きな問題だと思う」と指摘しています。