バイデン
政権は、
中国が
台湾周辺で
軍事活動を
活発化させていることに
懸念を
強めています。
中国海軍は今月、台湾の周辺海域で中国の空母「遼寧」の部隊が訓練を実施したと発表したほか、12日には台湾の国防部が、台湾が設定する防空識別圏に中国軍の戦闘機など延べ25機が進入したと発表しました。
アメリカのインド太平洋軍のデービッドソン司令官は3月、議会の公聴会で台湾をめぐる情勢について「今後6年以内に脅威が明白になる」と述べて、緊迫化への懸念を示しました。
こうしたなかバイデン政権も今月、アメリカ軍の駆逐艦に台湾海峡を通過させて中国をけん制。
さらに国務省は台湾との当局者どうしの交流を促進するための新たな指針を設け、台湾との関係の強化も進めています。
また、今月13日からはバイデン大統領と個人的に親しいドッド元上院議員や、アーミテージ元国務副長官らを非公式の代表団として台湾に派遣しました。
派遣は、バイデン大統領自身が上院議員時代に賛成票を投じた、アメリカの台湾への支援を定めた「台湾関係法」の制定から42年となったのにあわせたもので、代表団は台湾の蔡英文総統と会談しました。
この訪問をけん制するかのように、中国は15日から台湾海峡の南側にあたる海域で実弾射撃訓練を行うと発表しました。
日本とアメリカは3月に、バイデン政権の発足後、初めて行われた日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」の成果文書で台湾海峡の平和と安定の重要性を確認していて、今回の首脳会談でも台湾海峡情勢をめぐる対応が焦点のひとつになっています。