일본어 뉴스: 少子化対策「N分N乗方式」って？導入されたら納税額は変わる？

少子しょうし化か対策たいさく「N分ぶんN乗じょう方式ほうしき」って？導入どうにゅうされたら納税のうぜい額がくは変かわる？

Feb 2, 2023 19:02

Furigana

少子しょうし化か対策たいさくをめぐって、フランスで採用さいようされている制度せいどで、子こどもなど扶養ふよう家族かぞくが多おおいほど世帯せたいの所得しょとく税ぜいの負担ふたんが軽減けいげんされる、いわゆる「N分ぶんN乗じょう方式ほうしき」の導入どうにゅうを求もとめる声こえが出でていて、2日にちの国会こっかいでも議論ぎろんとなりました。

所得しょとく税ぜいにN分ぶんN乗じょう方式ほうしきが導入どうにゅうされた場合ばあい、納税のうぜい額がくはどう変かわるのでしょうか。

詳くわしくまとめました。

夫婦ふうふと子こども2人にんの家庭かていで見みていきます。

夫婦ふうふ共働ともばたらきで収入しゅうにゅうから保険ほけん料りょうなどを控除こうじょした課税かぜい対象たいしょうの所得しょとくが1人にんは400万まん円えん。

配偶はいぐう者しゃは200万まん円えんの合あわせて600万まん円えんの場合ばあいです。

日本にっぽんの所得しょとく税ぜいは、個人こじん単位たんいで課税かぜいするため夫婦ふうふの納税のうぜい額がくは合あわせて47万まん5000円えんとなります。

同おなじ家庭かていがN分ぶんN乗じょう方式ほうしきになったらどうなるか。

「N分ぶんN乗じょう方式ほうしき」の場合ばあい、世帯せたい単位たんいで課税かぜいするのが大おおきな違ちがいです。

この方式ほうしきでは、1世帯せたい分ぶんの所得しょとくを合算がっさんしたうえで、子こどもを含ふくめた人数にんずう「N」で総そう所得しょとくを割わり、その数字すうじを元もとに1人にん当あたりの税額ぜいがくを計算けいさん。

そこに人数にんずう「N」を再ふたたびかけて所得しょとく税ぜいの納税のうぜい額がくが決きまる仕組しくみです。

同おなじ夫婦ふうふと子こども2人にんの家庭かていがN分ぶんN乗じょう方式ほうしきになったらどうなるか。

制度せいどを導入どうにゅうしているフランスと同様どうように2人にん目めの子こどもまでは0.5人にんと計算けいさんすると、「N」に当あたる数字すうじは「3」となります。

これで所得しょとく税ぜいを計算けいさんすると、今いまの納税のうぜい額がくより16万まん7500円えん減へる計算けいさんです。

一方いっぽう、夫婦ふうふ子こども2人にんで、夫婦ふうふのどちらか1人にんだけが働はたらくいわゆる「片かた働はたらき」で所得しょとくが同おなじ600万まん円えんの場合ばあい、所得しょとく税ぜいは77万まん2500円えんとなります。

こちらの家庭かていの場合ばあいもN分ぶんN乗じょう方式ほうしきでは30万まん7500円えんが所得しょとく税ぜいになるので、所得しょとく税ぜいは46万まん5000円えん減へる計算けいさんです。

財政ざいせいや税制ぜいせいの専門せんもん家かは

財政ざいせいや税制ぜいせいが専門せんもんの一いち橋きょう大学だいがくの佐藤さとう主しゅ光ひかり教授きょうじゅは「日本にっぽんの所得しょとく税ぜいは累進るいしん課税かぜいになっているので、家族かぞくの中なかで所得しょとくを分散ぶんさんした方ほうが税金ぜいきんが安やすくなる。子育こそだて世帯せたいにとって有利ゆうりな形かたちで所得しょとく税ぜいを再さい構築こうちくしたいという意向いこうがあるのではないか」と指摘してきしました。

そのうえで「『N分ぶんN乗じょう方式ほうしき』は、累進るいしん課税かぜいが機能きのうしにくくなる。所得しょとくが高たかい人ひとたちが有利ゆうりになり、所得しょとくの再さい分配ぶんぱい機能きのうが低下ていかすることにならざるをえない。さらに、所得しょとく税ぜいの税収ぜいしゅうを変かえないということであれば、税率ぜいりつの見直みなおしまで踏み込ふみこむこととなる。導入どうにゅうにはかなり時間じかんがかかるのではないか」と述のべ、導入どうにゅうには課題かだいが多おおいと指摘してきしています。