要件として
示されたのは、
▽これまでの「暴行や脅迫」のほか、
▽「精神的、身体的な障害を生じさせること」、
▽「アルコールや薬物を摂取させること」、
▽「眠っているなど、意識がはっきりしていない状態であること」、
▽被害者が急に襲われる場合なども想定し、「拒絶するいとまを与えないこと」、
▽被害者がショックで体が硬直し、いわゆるフリーズ状態になった場合なども想定し、「恐怖・驚がくさせること」、
▽被害者が長年にわたって性的虐待を受けてきた場合などを想定し、「虐待による心理的反応があること」、
さらに
▽例えば教師と生徒など、「経済的・社会的関係の地位に基づく影響力で受ける不利益を憂慮していること」です。
こうした行為によって「被害者が同意しない意思を表すことが難しい状態」にさせた場合は罪に問えるとしています。議論の途中段階では「拒絶困難な状態」にさせた場合に処罰するという案が示されましたが、「被害者側に拒絶する義務を課している」といった声を受け、表現が修正されました。
一方、被害者などは積極的な同意がなければ罪に問えるよう、さらなる見直しを求めていて、引き続き論点となることが予想されます。
性交同意年齢の引き上げ
性行為への
同意を
判断できるとみなす
年齢については、
現在の「13
歳以上」から「16
歳以上」に
引き上げます。
議論では、同年代の恋愛までも処罰されかねないという意見も出たことから、相手との間に5歳以上の年齢差がある場合に適用するとしています。13歳未満に対してわいせつな行為をした場合は今と同様に罪に問われることになります。
時効の見直し
時効の
見直しも
盛り込まれました。
被害にあってからすぐに
訴え
出るのが
難しいという
性被害の
特徴を
踏まえ
強制わいせつや
強制性交などの
罪について
時効を5
年延ばすとしています。
特に子どもは周囲に被害を打ち明けるのが難しいなどの事情を考慮して、18歳未満の場合は、被害にあった日から18歳になるまでの間は実質的に時効が進まないとする考え方も示されました。
改正案 今の国会で提出方針
「
魂の
殺人」ともいわれる
性犯罪。
被害者の声の高まりを受けて動きだした法改正の議論では、性被害の特徴や実態を十分考慮しつつ、えん罪を生まないよう罪となる要件をいかに明確にするかがポイントとなりました。
法務省は、今の国会に関連する法律の改正案を提出する方針です。
“日本は独立した人権機関設立を” 国連人権理事会の作業部会
国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会は28日までに公表した調査報告書の中で、日本には独立した人権機関がないことに懸念を示したうえで、救済に障害を生じさせないよう設立を求めるなど、政府にさまざまな勧告をしています。専門家は「指摘を踏まえ国際的な基準とのギャップを埋められるよう取り組む必要がある」と指摘しています。
資源: NHK
May 29, 2024 23:05
一般社団法人のクリニック 都市部で増 医師「名義貸し」証言も
美容ブームや健康志向の高まりで脱毛や薄毛治療などの自由診療を行う美容クリニックの開業が都市部を中心に相次いでいます。NHKが情報公開請求などをもとに独自に調査したところ、医師以外の異業種でも参入できる「一般社団法人」として設立された美容クリニックが東京や大阪で数年前から急増し、管理者となる医師の「名義貸し」が疑われるケースがあることがわかりました。専門家は「行政が事業内容などを定期的にチェックできるような制度を検討していくべきだ」と指摘しています。
資源: NHK
May 29, 2024 19:05
池袋暴走事故 遺族が事故起こした受刑者と初めて面会
5年前、東京 池袋で起きた暴走事故で、妻と幼い娘を亡くした松永拓也さんが、事故を起こした受刑者と初めて面会しました。松永さんによりますと、「再発防止のために社会にことばを伝える目的だ」と受刑者に伝え、およそ40分にわたってことばを交わしたということです。
資源: NHK
May 29, 2024 18:05
米政府高官 “対抗措置でICC制裁 正しいやり方だと思わない”
ICC=国際刑事裁判所の主任検察官による、イスラエルのネタニヤフ首相などへの逮捕状の請求について、アメリカ政府の高官は、28日に改めて批判する一方で、対抗措置としてICC側に制裁を科すことについては「正しいやり方だとは思わない」と述べて、否定的な考えを示しました。
資源: NHK
May 29, 2024 13:05