挑戦ちょうせん者しゃの藤井ふじい五ご冠かんは竜王りゅうおう、王位おうい、叡あきら王おう、王将おうしょう、棋聖きせいの5つのタイトルを保持ほじしています。

五ご冠かんを維持いじし、今回こんかいの「棋王きおう戦せん」を制せいすると、羽生はぶ善治よしはる九きゅう段だん（52）以来いらいの「六ろく冠かん」達成たっせいとなり、最年少さいねんしょう記録きろくを29年ねんぶりに更新こうしんします。

一方いっぽう、渡辺わたなべ二に冠かんは10年ねん前まえに初はじめて「棋王きおう戦せん」を制せいして以降いこう、タイトル防衛ぼうえいを続つづけていて、今回こんかい11連覇れんぱがかかります。

5日にちの第だい1局きょくは、序盤じょばんに大だい駒こまの「角かく」を交換こうかんしたあと、互たがいに攻せめ合あう展開てんかいとなり、速はやいペースで進すすみました。

その後そのご、先手せんての藤井ふじい五ご冠かんが長考ちょうこうを挟はさみながら盤ばんの両りょうサイドから攻せめるのに対にたいし、後手ごての渡辺わたなべ二に冠かんも持ち駒もちごまの「角かく」を中心ちゅうしんに反撃はんげきします。

終盤しゅうばんにかけて攻撃こうげきの手てを緩ゆるめない藤井ふじい五ご冠かんに対にたいし、渡辺わたなべ二に冠かんも最後さいごまで粘ねばりを見みせますが、午後ごご7時じ1分ふん、125手てまでで投了とうりょう。

藤井ふじい五ご冠かんが初戦しょせんを白星しろぼしで飾かざり、史上しじょう最年少さいねんしょうの「六ろく冠かん」達成たっせいに向むけて好こうスタートを切きりました。

対局たいきょく後ご、藤井ふじい五ご冠かんは「盤面ばんめん全体ぜんたいで戦たたかいが起おこり、どういう方針ほうしんで指さすか1局きょくを通をとおして難むずかしかった。よいスタートが切きれたと思おもうので次つぎの対局たいきょく以降いこうも精せいいっぱい頑張がんばりたい」と話はなしていました。

「棋王きおう戦せん」五ご番ばん勝負しょうぶは来月らいげつにかけて日程にっていが組くまれ、先さきに3勝しょうしたほうがタイトルを獲得かくとくします。

第だい2局きょくは今月こんげつ18日にちに金沢かなざわ市しで行おこなわれます。